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井津建郎「インド — 光のもとへ」展:ここに注目その②粒子の見えないゼラチン・シルバー・プリント

井津建郎は、長年にわたり14×20インチ(約36×50cm)の大型カメラで撮影し、プラチナ・プリント作品を制作して来ました。その井津が、インドでの「永遠の光 Eternal Light」シリーズの撮影にあたっては、中判のハッセルブラッドを使用することを選びました。中判カメラに使用する120ミリフィルムは、ぐっと小さくなり6センチ角。一本で12回しかシャッターを押せません。とはいえ、“超”大型カメラで撮影していた写真家にとっては、一度に撮影できる枚数は劇的に増えたと言えるでしょう。120ミリフィルムは、小さいとはいえ、下記の写真のように、35ミリフィルムと比べると、面積はかなり大きいフィルムです。

そして、手塗りでプラチナ・プリントを作っていたのに対して、既成のモノクロの印画紙にプリントしています。井津にとって、引き伸ばし機を使った暗室作業は約30年ぶりだったそうですが、KMoPAスタッフは、その粒子の見えない滑らかな質感に驚きました。(つづく)

上から35ミリのフィルム、現像済フィルム、120ミリフィルムと現像済フィルム

上から)35ミリのフィルム、現像済フィルム、120ミリフィルム、現像済フィルム

 

10月10日(月・祝)まで!  井津建郎「インド ― 光のもとへ」

開催中の展覧会、井津建郎「インド ― 光のもとへ」の会期が、残すところあと1ヶ月となりました。

井津建郎は、ニューヨークを拠点に活動する写真家です。本展では、井津がインドのガンジス河岸のベナレス、アラハバッド、ブリンダバンなどで、年に2、3回に及ぶ長期滞在を繰り返し、深い信仰に支えられたヒンドゥーの人々の生と死に向き合い、命の尊厳とは何かを問いながら撮影した《祈りのこだます地》シリーズと《永遠の光》シリーズ等、約120点を世界初公開しています。静謐なモノクロームに広がる深遠な世界は、井津建郎の新境地です。

ご来場のお客様からは、「インドの看取りや荼毘など、文化の違いに驚いたが、ヒンドゥー教への深い信仰が根底にあるとわかり、非常に興味深かった」、「様々な境遇の方たちが、希望の光を湛えながら生きている姿に感動した」と、ご好評いただいております。

秋の気配が静かに漂い始めた清里へ、ぜひお出かけください。

ガーデンの百日紅(サルスベリ)

ガーデンの百日紅(サルスベリ)

 

展覧会場入り口

展覧会場入り口

   ○展覧会の詳細はこちら… http://www.kmopa.com/?cat=6

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ススキと青空

プラチナ・プリント・ワークショップ参加者募集中!

恒例のプラチナ・プリント・ワークショップですが、今回は、印画紙に、高知県名産の土佐和紙で、プラチナ・プリント用に開発された「土佐白金紙」を使用します。

高知県の若い紙漉き職人さんと、長年プラチナ・プリント専用和紙を開発したいと願っていたプラチナ・プリント専門家の出会いから生まれた「土佐白金紙」。ようやく、日本独自のプラチナ・プリント用紙が出来上がったのです。

和紙には、特製の刷毛を使用して感光液を塗ります。刷毛と和紙の組み合わせは、海外からの発注も多いとか。楮(こうぞ)や雁皮(がんぴ)の割合の異なる種類も選ぶことができ、これまでプラチナ・プリントに使われていた水彩画用紙とはひと味違う風合いの作品が生まれることでしょう。

ワークショップの詳細とお申し込みは、本サイト内「ワークショップ」まで!
http://www.kmopa.com/?page_id=1087
http://459magazine.jp/culture/paper/4622/

ちなみに、土佐和紙の産地、高知県いの町は10/22からKMoPAにて展覧会を開催する写真家・大原治雄の出身地です!

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