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2012年度ヤング・ポートフォリオ(Young Portfolio Acquisitions 2012)

ヤング・ポートフォリオが一般のコンテストと異なる特徴は、35歳になるまで何度でも応募することができ、何年にもわたって収蔵することが可能だということです。35歳までという限定した時間の中においては、完成度の高さよりも、むしろ表現意欲の高さ、将来の力強い展開を予感させる創造性豊かな作品であることを重視します。私たちは、既存の枠にはまらないオリジナリティを求めて、完成への途上で闘っている青年の作品こそが、時代を切り拓く力を秘めていると考えます。美術館が購入することによって、若い作家に勇気を与えたい。今後も写真をめぐるさまざまな変化に柔軟に対応し、作品の収集、展覧会、データベース化、出版活動などを通して若い作家をバックアップし、広く社会に紹介したいと思います。1995年の第1回から2012年度(第18回)募集まで、世界73カ国から10万枚を超える応募があり、収蔵した作品の総枚数は686人の写真家による5031枚(41カ国)となりました。2012年度は、37名による199枚を収蔵。本展にてすべて展示いたします。さまざまな土地、視点、問題意識、表現方法 . 個々の写真家のみずみずしい感性が溢れています。加えて、選考委員3名の“ヤング・ポートフォリオ”時代の作品15点、そしてヤング・ポートフォリオを“卒業”し、世界を舞台に活躍する北野 謙氏が北京にて制作した《our face》の大型プリント(収蔵作品)を1点展示いたします。

ヤング・ポートフォリオは、世界の若いクリエーターからチャレンジを受ける場でありたい、そして若木が伸びゆくために強い根を育む場となりたいと願っています。


開催期間 2013年3月23日(土)~6月23日(日)
開催時間 10:00-18:00(入館は17:30まで)
休館日 毎週火曜日(祝日の場合は開館)、3月22日(金)までは展示入れ替えのため休館
2012年度の見どころ

●東日本大震災
日本人写真家の林典子、今村拓馬、幸田大地、髙木忠智の4人が、東日本大震災の被災地を撮影しています。(作品左上から)

  • 昨年に引き続き作品収蔵した林典子は、震災の直後から半年後まで津波の被災地や福島原発から20キロ圏内の1年間を見つめた作品など全11枚を展示します。
  • 今村拓馬は、長年子どもたちを取材し《Kids -existence-》と題したシリーズを発表して来ましたが、昨年は震災の被害にあった陸前高田の子どもたちを訪ね、撮影した作品を、子どもたちの言葉とともに展示します。
  • 幸田大地は《忘却》と題した作品2枚。その一枚は福島原発の20キロ圏内で撮影され、電気の消えた信号下の横断歩道に大きな牛が立ち、その土地へ入ろうとする人間を見つめているという作品です。
  • 昨年も被災地をパノラマで捉えた作品を展示した髙木忠智は、2011年撮影した地点を2012年に再度撮影するという視点で、今年も迫力あるパノラマサイズの作品を展示します。
林 典子《東日本大震災─混沌と静寂》より、2011
今村拓馬《陸前高田より・荒木優希(10)将来は野球選手か居酒屋をやりたい。》2012
幸田大地《忘却》2011.4.10
髙木忠智《尊厳の証明 ~福島~2011年4月22日警戒区域の設定前と2012年4月16日警戒区域解除後、ようやく家の手入れを始められるようになった。》2011

●G.M.Bアカシュ
2002年から2011年まで毎年収蔵を重ねてきたバングラデシュのG.M.B.アカシュ(1977)が今年で35歳となるため、ヤング・ポートフォリオを“卒業”となります。2012年度は8枚を展示します。過去11年間で収蔵した作品は154枚となりました。これはヤング・ポートフォリオ史上最高記録です。初めて購入となった2002年、アカシュは弱冠24歳。収蔵したのはモノクロ2枚でした。それが、3枚、18枚と増え、多い年には30枚を超す作品を収蔵したため、合計が154枚となったのです。海外での受賞も多数、バングラデシュの若手を牽引し、国を代表する写真家の一人に成長しました。
バングラデシュからは今年も多数の応募がありました。2012年度収蔵はK.M.アサド(29歳、4回目の収蔵)、S.M.カコン(34歳、3回目の収蔵)、イスマイル・フェルドゥス(23歳、2回目の収蔵)の3名です。

G.M.B.アカシュ BORN TO WORK, 2011
イスマイル・フェルドゥス Environmental Change, 2012

●若い作家たち
2012年度初収蔵となった作家のうち、最も年齢の若いのは前田しおん(日本、1989年)23歳、大河原 光(日本、1988年)24歳、ピョートル・ズビエルスキ(ポーランド、1987年)25歳の3人です。
(写真左から)ファッションに子どもの頃から興味を抱いてきた前田しおんが、同世代の女性をモデルに、命を持った人形のようにとらえた《DRESS – up DOLL》、俯瞰すれば都会に墓地がいかに多く存在しているかが見えてくる大河原光の《Monuments》、そして眠っていた記憶が蘇った瞬間を封じ込めたようなスビエルスキのモノクロシリーズ《無題:白い象 パス・バイ・ミーのシリーズより》を展示します。

前田しおん《DRESS-up DOLL》2011
大河原光《Monuments》2008
ピョートル・ズビエルスキ “Untitled” from the series “White Elephants – Pass by me” 2010
2012年度ヤング・ポートフォリオ(第18回)データ
選考委員 川田喜久治、鬼海弘雄、細江英公(館長)
作品募集期間 2012年4月1日~5月15日
応募者総数 222名(世界22カ国より)
応募総点数 4806枚
購入者数 37名(国内23名・海外14名)
購入枚数 199枚
展覧会 2013年3月23日(土)~6月23日(日)
※1995年度から2010年度までに作品を収蔵した作家の総数:686名、総作品枚数:5031枚
2012年度ヤング・ポートフォリオ(第18回) 作品購入作家名一覧
2012年度購入作家名一覧
G.M.B.アカシュ(バングラデシュ、1977) K.M.アサド(バングラデシュ、1983) ジャコモ・ブルネッリ(イタリア、1977)
フィリペ・カザカ(ポルトガル、1983) 百々 武(日本、1977) 榎本一穗(日本、1977)
イスマイル・フェルドゥス(バングラデシュ、1989) 林 典子(日本、1983) エイミー・ハーマン(アメリカ、1986)
DAN HONDA(日本、1977) 今村拓馬(日本、1980) 石倉徳弘(日本、1984)
泉 大悟(日本、1978) S.M.カコン(バングラデシュ、1978) 川本健司(日本、1977)
アレックス・キジルヴィッチ(カナダ、1983) 古林洋平(日本、1979) 幸田大地(日本、1983)
ロドリゴ・マアワド(メキシコ、1982) 前田しおん(日本、1989) 松本真理(日本、1979)
村山謙二(日本、1982) アブヒジット・ナンディ(インド、1977) 大河原 光(日本、1988)
プラシャンタ・クマール・サハ(バングラデシュ、1983) アダム・パンチュク(ポーランド、1978) 髙木忠智(日本、1977)
高橋尚子(日本、1984) 高梨遼平(日本、1984) 武田充弘(日本、1977)
谷田梗歌(日本、1977) 千村明路(日本、1980) 冨田寿一郎(日本、1980)
内倉真一郎(日本、1981) ヤン・ヴァラ(チェコ、1983) 吉原かおり(日本、1980)
ピョートル・ズビエルスキ(ポーランド、1987)
※全37名のうち、18名は過去にも作品を収蔵しています。
会期中のイベント
「2012年度ヤング・ポートフォリオ」公開レセプション&ギャラリートーク
開催日 2013年5月18日(土) 午後2時~4時
出 演 川田喜久治、鬼海弘雄、細江英公(館長)
料金・定員 入館料のみ(友の会・会員は無料)、定員なし
会 場 清里フォトアートミュージアム
予 約 TEL:0551-48-5599 FAX:0551-48-5445 ご予約はこちらから

2012年度収蔵作家のギャラリートーク、3人の選考委員による講評を行います。どなたでもご参加いただけます。


2011年度ヤング・ポートフォリオ・公開レセプション、左より2011年度選考委員都築響一氏、鬼海弘雄氏
作品募集

2013年度ヤング・ポートフォリオ

選考委員 川田喜久治、瀬戸正人、細江英公(館長)
応募要項の概要
  • 応募資格は35歳までを上限とします
  • 35歳までは何度でも応募が可能です
  • 作品の表現、技法は問いません
  • 選考された作品は、1枚につき3万円から10万円で購入します
  • 応募は、当館のヤング・ポートフォリオ専用ページからのWeb登録が必要です
Web登録受付期間
応募作品受付期間
2013年4月15日~5月15日
応募要項 詳細はこちらから

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