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東京工芸大学にて特別授業

清里フォトアートミュージアム 主任学芸員 山地 裕子


12月10日(水)、東京工芸大学助教、勝倉崚太先生(YP作家)より特別授業を依頼され、90分間のレクチャーを行ってまいりました。特別授業は、写真に関する業界から(編集者、デザイナー、印刷など)講師を招き、学生の将来の方向を考える参考にしてもらおうというもの。以前は4年生の授業だったが、現在は3年生が対象となっているそうです。

スライドでは、KMoPAの基本理念のひとつ、プラチナ・プリントのコレクションについて。その技法、特徴、作品をご紹介。その後、ヤング・ポートフォリオを重点的にご紹介しました。ヤング・ポートフォリオとは?を説明するにあたって、ご自身がYP作家でもある勝倉先生から事前にあった一言は、「通常、コンテストでは既発表に関する制約がある場合が多く、ヤング・ポートフォリオも同様と思い込んでいる学生が多い。ヤング・ポートフォリオは、既発表作品も既に受賞した作品も応募できるので、このことだけは覚えておいて欲しい。」とのこと。先生が、授業でさらに強調された点は、「自分の、作品がお金を払ってもらって、美術館に収蔵されることは非常に大きいこと」「略歴にコレクションという実績を記載できる」ということ。

開館20周年記念展「原点を、永遠に。」のポスターパンフレットを差し上げ、スライドでもご紹介。3年生ということもあって、「自分にはまだまだ先のこと」という印象もあるかと思い、まずは、野口里佳が在学中に応募した《座標感覚》(1992)からスタート。さらに、ヤング・ポートフォリオの特徴である「35歳まで継続して応募・収蔵ができる」点。安村崇、石塚元太良、北野謙など継続して収蔵した作家の変化をスライドショーで紹介。林典子、髙木忠智、亀山亮などドキュメンタリーの作家たちもYPでの購入が次の取材費になるなど、プロジェクトを次につなげていくきっかけとしてYPに応募するなど、多くの写真家がYPを通して大きく成長して行ったことをご紹介しました。

最後に勝倉先生から「作品がコレクションされれば、自分のように東京都写真美術館で展示されたり、他へ巡回されたりする機会もある」と再度おっしゃってくださり、タイムアップ。スライドの後半、海外作品は駆け足となってしまいましたが、東京工芸大学からはこれまで数多くのYP作家が出ています。2013年度は、当時東京工芸大学院芸術学研究科在学中だった廣田千祐貴、2014年度は同研究科に在学中の三善チヒロ。それから、あまり知られていないのですが、これまでのYP作家の最年少は15歳。中学・高校生も応募できるのです。もちろん東京工芸大学に限らず、学生さんからのチャレンジをお待ちしています!全国の卒業制作真っ最中のみなさま、渾身の力で作った作品を学内だけで見せるのはもったいない。ぜひ来年4月のご応募をお待ちしています。

東京工芸大学写真学科HP

http://www.t-kougei.ac.jp/arts/photography/

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