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「2014年度ヤング・ポートフォリオ」に展示のYPOB元田敬三「Sunday Harajuku」

元田敬三《Sunday Harajuku》2005 ⒸKeizo Motoda

元田敬三《Sunday Harajuku》2005
ⒸKeizo Motoda

YP卒業生(OB)の元田敬三氏が、寄贈くださった作品《Sunday Harajuku》のうち、最後の大型作品(149.5x218.8cm)の搬入のために来館された。「人」が好きで、YP時代から一貫してポートレートにこだわる元田氏。何気なく、本当に人を撮ることが好きなんですね、と話しかけると、初めて撮影に行った場所は京都の清水寺だった、と。理由は「人が好きだから。(清水寺なら)人がいっぱいいてるかな、と思って。」

清水寺以降も、多くの「人」を求めて大阪城公園でストリート・ミュージシャンを撮影していると、隣にも撮影している学生が。そこで「写真撮り始めたけど、これからどうしたらいいか」と訊ねてみたら「写真集を見たほうがいいよ」と。そのときに薦められ「ロバート・フランクとウィリアム・クラインの写真集とか見た」のが、彼が写真の勉強をはじめたきっかけだったそうだ。

そうはいっても、ストリートでどうしても撮りたい「この人!」という人を見つけるのは本当に難しいので、見つけたときには「いてた!いてた!!」と大興奮する。しかし断られたら終りなので、それなりに時間をかけて慎重にその人を観察する。今だと思う瞬間に話しかけ、撮影許可を得る。展示をするときには、もちろんその人にも連絡をとる。彼のモデルとなった人々は、よくギャラリーなどに見に来るそうだ。会場に二度来て、じっと佇んで見ている後ろ姿が印象的だった、という人も。その人にとっても「最高!」と思える瞬間がモノクロの世界に刻まれているのだから、二度来る気持ちにもなるのだろう。

撮る人と撮られる人とが良い関係性をつくれるということは、写真家にとって最も難しいこと。そこに始まり、そこに終わると言っても良いだろう。「最近は、好きなものが、より極端になってきた」という元田氏の最新のZINE『01 GO – SUNPACK』を見ると、車、人、バイク、車、人、バイク、人、人、人・・・。この写真は、どういう状況?と聞くと、このおっちゃんはこうでああで、 とバックグラウンドを語ってくれる。短い時間なのに、よくぞそこまで相手の心を開くことができるものだと感心する。好きだから撮る。好きなものだけ撮る。 それが、思い切りのいい強い写真になる。失速を知らない元田氏の生き方そのものではないか。

3/21(祝・土)~はじまる2014年度ヤング・ポートフォリオ展では、選考委員森山大道、瀬戸正人、細江英公(館長)が20〜30代に撮影した初期作品と、YPを卒業後も活躍中の野口里佳、元田敬三、石塚元太良の作品も展示します。どうぞお楽しみに!

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