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12/5より3/17まで冬期休館いたします

大変ご好評いただきました大原治雄「ブラジルの光、家族の風景」展、昨日終了いたしました。当館は、本日12/5より3/17まで冬期休館となります。
1927年(昭和2年)、17歳で家族とブラジルにわたり、原野を切り開き、農園を営み、幸(こう)夫人と結ばれ、家族を養い、最愛の妻を見送り、一度も日本に帰国することなく89年の生涯を終えた大原治雄。結婚を機に、大切な思い出を残すことのできる「写真」と出会い、カメラがいつも傍らに寄り添っていたからこそ、大原は戦後の困難も乗り越え、生き抜くことが出来たと言っても過言ではなかったと思います。
大原は、折々で、↓《朝の雲》のようにセルフポートレイトを撮影していました。“セルフィー”(自撮り)が日常となっている現在ですが、当時はセルフポートレイトを撮るということがほとんど無かった時代です。カメラを巧みに操り、自分自身に演出を加えて撮影。しかもそれらは“作品”ではなく、全く個人的なものでした。その時その状況をどう受け止めていたのかを、極めて客観的に、写真によって表現できる冷静さと熱意、ユーモアのセンス、美意識の高さ、また、バランス感覚や丁寧な作り、何より、何気ない日常に大原が見出した“輝き”が、私たちを惹き付け、何度でも繰り返し見たくなる理由かもしれません。
「昨日まかれた種に感謝。今日咲く花を見せてくれた。」とメモ書きを残した大原。展覧会をご覧になり、この「種」は、大原にとって「写真」だったのでは?と感じられた方も多いのではないでしょうか。かつて、農園を営むある一家のプライベートな写真に、これほど多くの人の心が揺さぶられることがあったでしょうか。ブラジルと日本でまかれた「種」が、今後さらに世界の人々の心にまかれることを心から願ってやみません。作品所蔵館であるモレイラ・サーレス財団、ご協力いただいた駐日ブラジル大使館に深く感謝を申し上げます。そして、御来館いただきましたみなさまに、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

朝の雲、パラナ州テラ・ボア、1952年 ⒸHaruo Ohara / Instituto Moreira Salles collection

朝の雲、パラナ州テラ・ボア、1952年 ⒸHaruo Ohara / Instituto Moreira Salles collection

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