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西村 豊「八ヶ岳 生きもの ものがたり」

会期:2017年7月1日(土) ~ 12月3日(日)

風のない日に、耳を澄ませば、リスがクルミをかじる音が聞こえてきます。

それは、生きものからのすてきな「おくりもの」    ―  西村 豊

《青いクルミをくわえたニホンリス》2012年

《青いクルミをくわえたニホンリス》2012年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休館日:毎週火曜日、7・8月は無休

主 催:清里フォトアートミュージアム

後 援(予定):山梨県教育委員会、北杜市教育委員会、長野県教育委員会、富士見町教育委員会

信濃毎日新聞社、長野日報社、八ヶ岳観光圏

協 力:エルシーブイ株式会社(LCV)

展示内容

清里フォトアートミュージアム(K・MoPA)は、八ヶ岳の標高約1000メートル地点に位置し、森に囲まれた写真美術館です。<生命(いのち)あるものへの共感>を基本理念に掲げる当館では、このたび、八ヶ岳をフィールドに、40年間活動してきた自然写真家・西村 豊の個展を開催いたします。西村の代表作であり、当館の収蔵作品である「ヤマネ」シリーズをはじめ、デビュー作のホンドギツネ、また近年、児童向けの写真絵本として発表しているニホンリスの「よつごのこりす」シリーズ、ニホンジカ、キツネの「ごんちゃん」など、未発表作品を含む約200点を展示し、西村の多様な活動と写真から、八ヶ岳の豊かな自然と共存する生きものたちの生命(いのち)の輝きをご覧いただきます。

西村 豊(1949)は、1972年、23歳で京都市から長野県へ移住し、八ヶ岳の山小屋で働き始めました。当時“動物ぎらい”だった西村の生活は、ある満月の夜に聞いたキツネの鳴き声で一転します。それは西村が初めて野生動物の神秘に触れた瞬間でした。その姿を捉えようと手探りで撮影を始め、写真家人生をスタートさせます。

「ホンドギツネ」の発表後、25年にわたって国の天然記念物「ニホンヤマネ」を撮影します。体長約10センチの小さなほ乳類ヤマネは、深い森に棲み、夜行性で冬眠します。“森の妖精”と呼ばれ、姿を見ることが大変難しい生きものです。西村は、その知られざる生態をとらえることに成功し、文化庁等の許可を得てヤマネの調査を継続しています。

『キツネにもらったたからもの』表紙(アリス館、2013年発刊)

『キツネにもらったたからもの』表紙(アリス館、2013年発刊)

《サルノコシカケに乗るヤマネ》1984年

《サルノコシカケに乗るヤマネ》1984年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

野生動物の救護と野生復帰

西村は、写真家活動と同時に、ヤマネ、キツネ、タヌキなど八ヶ岳の野生動物の救護と野生復帰活動を40年間行ってきました。保護および普及啓発、後継者育成などの活動が評価され、2016年、日本鳥類保護連盟会長賞を受賞。本展に出品する保護した赤ちゃんヤマネを森に返すまでの貴重な記録は、見どころのひとつです。

西村の写真が目指すもの

西村は、撮影にあたって餌付けはせず、野生の「日常」にこだわります。そのため大変厳しい条件で撮影して来ました。写真絵本『よつごのこりす』では、あえてリスたちに吹き出しをつけて見せ、子どもたちの想像力をかきたてます。西村の眼に映る生きものの細かな表情の変化や、身体表現から読み取れる感情などを、子どもにもわかるように見せることが、西村の写真の目指すところと言えるでしょう。観察し、発見する楽しさを丁寧に伝え、「今度はあなた自身で見出してほしい」という思いが西村の活動の原動力となっているのです。

《体重44.2グラムのヤマネ》2011年

《体重44.2グラムのヤマネ》2011年

《3匹のニホンリスの子ども》2016年

《3匹のニホンリスの子ども》2016年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八ヶ岳の森と里をめぐる「ものがたり」

西村は、八ヶ岳に暮らす人々が紡いできた“里”の伝統にも着目しました。八ヶ岳には、毎年盛んに行われる干し柿や、田んぼを利用した遊びなど、次世代に残したい伝統と美しい風景が残っています。生命(いのち)を尊重し、自然とともに生きる  ー  八ヶ岳の森と里をめぐるさまざまな「ものがたり」をお楽しみいただけます。会期中には、西村によるトークを開催するほか、入館無料デーやヤマネポストカードのプレゼントデーも多数ございます。また、館内には、リスの歯形のついたクルミや松ぼっくりを、間近でご覧いただけるように展示いたします。そのほか、「子りすの紙相撲」や「お米作りすごろく」、自由に感想や絵を描いて貼り付けられる「メッセージの木」など、お子さまが遊べるコーナーもございます。

写真絵本『干し柿』表紙(あかね書房、2006年発刊、2007年度第53回青少年読書感想文全国コンクール課題図書・小学校中学年の部)

写真絵本『干し柿』表紙(あかね書房、2006年発刊、2007年度第53回青少年読書感想文全国コンクール課題図書・小学校中学年の部)

《木の穴に入るニホンリス》2013年

《木の穴に入るニホンリス》2013年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《ごんちゃん》2011年

《ごんちゃん》2011年

《ニホンジカ 雄の集団》2010年

《ニホンジカ 雄の集団》2010年

 

 

 

 

 

 

 

 

写真絵本『ごたっ子のたんぼ』表紙(アリス館、2014年発刊、2015年度長野県推奨図書・小学校低学年の部指定図書)

写真絵本『ごたっ子のたんぼ』表紙(アリス館、2014年発刊、2015年度長野県推奨図書・小学校低学年の部指定図書)

《ニホンジカの足跡とチョキ》2010年

《ニホンジカの足跡とチョキ》2010年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真すべてⒸYutaka Nishimura

 

展示構成(全約200点)

・「ホンドギツネの子ども」    ・「ニホンジカ」

・「きつねかあさん」       ・「あしあと」

・ニホンヤマネの「ヤマネさん」  ・「しぶがき」

・「赤ちゃんヤマネ、お山にかえる」・キツネの「ごんちゃん」

・「ニホンリス」          ・「ごたっ子の田んぼ」

・「よつごのこりす」

(“ごたっ子”とは長野県諏訪地方の方言で、やんちゃなチビッ子のこと)

 

西村 豊(にしむら  ゆたか)・プロフィール

西村 豊

西村 豊

1949年 京都市に生まれる。小学1年生の夏休みに、長野県塩尻市の母の実家で過ごした日々が忘れられない記憶となり、1972年、23歳で長野県へ移住。写真は、写真家・木工作家だった故・伴 泰幸氏に学ぶ。28歳で自然写真家として独立。美術図書・動物図鑑・雑誌・テレビなどで写真を発表するほか、保育園から大学、企業において、社会人講師をつとめる。地元の長野県富士見町では、小学校・全学年の「自然教室」を担当し、長野県の自然観察インストラクターをつとめる。 テレビでは「徹子の部屋」のほか、自然、科学をテーマとした幅広い番組に出演。八ヶ岳の特定の地域にて、文化庁の許可のもとホンドギツネの調査研究を、文化庁・環境庁・林野庁の許可を得てニホンヤマネも調査。 怪我をした野生の鳥獣保護に取り組み、40年間に救護したのは、キツネ、タヌキ、イタチ、ムササビ、ヤマネなど10種類300頭以上。特にヤマネは200頭を超える。地元の高校生らに救護方法を教え、後継者育成にも取り組んでいる。 2016年、野生傷病鳥獣の保護・野生復帰活動の功労者として日本鳥類保護連盟会長賞を受賞。 そのほか、長野県諏訪地域の御柱祭(おんばしらさい)をはじめ、京都や岩手県遠野市などの伝統ある祭や行事、干し柿など「干す」文化の撮影にも取り組む。 著書・写真集多数。 近年は、ヤマネや子リスなど、児童向けの写真絵本を多数手がけている。東京理科大学・諏訪東京理科大学非常勤講師、長野県富士見町在住。

<会期中の関連イベント>

アーティスト・トーク 

ホンドギツネのお母さんやヤマネの赤ちゃん、ニホンリスの家族など、西村が出会ったさまざまな生きものについて 語ります。

7月30日(日)14:00~15:00 会場:展示室&ガーデン

8月5日(土)14:00~15:00 会場:展示室&ガーデン

トーク:西村 豊 参加料:入館料のみ

K・MoPAチャリティ・トーク2017 

「リスの写真で脳トレ!?   脳科学者の視点でみる西村豊の写真」

日時:9月2日(土)14:00~16:00  会場:音楽堂 

出演西村 豊、篠原菊紀(脳科学)

篠原菊紀(脳科学)

篠原菊紀(脳科学)

「写真を見る」ことは、脳にどのような影響を与えるのでしょうか。「動物の写真を見て、その動物の心を読み取ろうとする時、ヒトの脳はどのように働くのか?」、また、子どもたちに与える影響などを、 “脳トレ”で知られる篠原菊紀先生が 脳科学者の視点から、西村と共に語ります。

本チャリティの収益は、世界で活躍する写真家・井津建郎が創設し、当館が支援する 「ラオ・フレンズ小児病院」と「アンコール小児病院」、そして東日本大震災の被災者支援団体「いのち・むすびば」に寄付します。

参加費:一般3,000円(入館料を含む) 2名以上はお一人2,000円 小・中学生は無料  友の会会員は各1,000円引き

要予約/定員120名/全席自由

 

篠原菊紀(しのはら  きくのり)諏訪東京理科大学教授。健康教育、脳科学が専門。「学習」「運動」「遊び」など日常的な脳活動を調べ、教材・製品・サービスの開発などに生かす試みをしている。茅野市縄文ふるさと大使。著書に 『「すぐやる脳」に変わる37の習慣』(KADOKAWA)、『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)、 『子どもが勉強好きになる子育て』(フォレスト出版)ほか多数。NHK「あさイチ」や「夏休み子ども科学電話相談」など、多数のテレビ、ラジオ番組にて解説や監修を行っている。

 

<会期中の無料デー&プレゼントデー>

7/7(金) 開館記念日・・・入館料無料

7/23(日) 親子の日・・・ヤマネのポストカードプレゼント(お一人様一枚。無くなり次第終了)

8/11(金・祝)山の日・・・ヤマネのポストカードプレゼント(お一人様一枚。無くなり次第終了)

9/20(水)-25(月)  動物愛護週間・・・ヤマネのポストカードプレゼント(お一人様一枚。無くなり次第終了)

・10/4(水)世界動物の日・・・入館料無料

・11/8(水)八ケ岳の日・・・入館料無料

・11/20(月)山梨県民の日・・・入館料無料

 

親子の日とは・・・7月の第4日曜日

◯ONH_jp年に1度、親と子がともに向かい合う日があったっていい。

その日を通じて、すべての親子の絆が強められたらすばらしい。

そんな願いを込めて、2003年に、米国人写真家ブルース・オズボーン氏の呼びかけで始まったのが「親子の日」です。

http://www.oyako.org

 

 

<会期中のワークショップ>

プラチナ・プリント・ワークショップ

プラチナ・プリントは、古典技法のひとつで、優美な色調と高い保存性が特徴です。当館では、<永遠のプラチナ・プリント>を基本理念のひとつに掲げており、作品の収集のみならず、技法の継承を目指して、毎年プラチナ・プリント・ワークショップを開催しています。フィルムを使用し、手作りの印画紙に写真を焼き付け、現像するという写真の原点を体験することで、写真の新しい見方や、表現世界の広がりを得ることができるでしょう。「暗室作業は初めて」という方も「作品制作に取り入れたい」という方にも、細江賢治講師が丁寧に指導します。

日時:11月11~12日(2日間)

講師:細江賢治(写真家)

参加費:30,000円(入館料を含む)友の会・会員は27,000円 限定8名

印画紙を作ります

印画紙を作ります

印画紙にネガを乗せます

印画紙にネガを乗せます

現像液に入れると像が浮かび上がります

現像液に入れると像が浮かび上がります

 

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