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2006年 第十三回
ヤング・ポートフォリオ

Young Portfolio Acquisitions 2007


  ヤング・ポートフォリオ
Young Portfolios
2007年度(第十三回)
Young Portfolios 2007
2006年度(第十二回)
Young Portfolios 2006
2005年度(第十一回)
Young Portfolios 2005
2004年度(第十回)
Young Portfolios 2004
2003年度(第九回)
Young Portfolios 2003
  2002年度(第八回)
Young Portfolios 2002
  2001年度(第七回)
Young Portfolios 2001
  2000年度(第六回)
Young Portfolios 2000
  1999年度(第五回)
Young Portfolios 1999
  1998年度(第四回)
Young Portfolios 1998
  1997年度(第三回)
Young Portfolios 1997
  1996年度(第二回)
Young Portfolios 1996
  1995年度(第一回)
Young Portfolios 1995

2007年度ヤング・ポートフォリオ展
Young Portfolio Acquisitions 2007

選考委員 森永 純、坂田栄一郎、
細江英公(館長)
作品募集
期間
2007年4月15日~30日
応募者総数 411名(世界35カ国より)
応募総点数 5938枚
購入者数 59名(国内31名・海外28名)
購入点数 284枚
展覧会 2008年2月23日(土)~6月22日(日)

[開催趣旨]


第13回目となる2007年度ヤング・ポートフォリオには、35カ国から411名、5938枚の応募があり、07年度選考委員・森永 純氏、坂田栄一郎氏、細江英公(館長)により、59名(国内31名・海外28名)による284枚が、当館のパーマネント・コレクションとして購入する作品に選ばれました。
 ヤング・ポートフォリオは、コンテストではありません。参加資格35歳までという限定した時間の中においては、高い完成度より、実験的であっても将来の力強い展開を予感させる創造性豊かな作品や、社会問題に取り組んだものなど、さまざまなポテンシャルを持った作品であることが重視されます。ぞれぞれの中の「痛み」に向けられた視線、あるいは、絶え間ない紛争、性差別、格差社会、温暖化など、時代の不穏な流れに抗うかのようなドキュメンタリー作品が多く寄せられたのは、今年度の大きな特徴と言えるでしょう。技術面においては、アナログとデジタルの融合が多く見られます。
 作品の購入・展示を通して若い作家たちをサポートし、育む場としてのヤング・ポートフォリオ。
展示室には、国籍・ジャンルの異なる作品が隣合わせになり、剥き出しのエネルギーが満ちています。新しい時代を切り拓いていくのだという決意とエネルギーを体感していただきたい、そして若いクリエーターにとっては、「自分の写真」(オリジナリティ)をイノベーションする働きかけの場でありたいと願っています。


本展図録に掲載のアーティスト・ステートメントより
●購入作家の内野雅文氏は、2007年12月31日に京都・八坂神社にて撮影中に倒れ、翌2008年1月1日に急性心不全にて急逝されました。享年34歳でした。当館では、1997年度ヤング・ポートフォリオから2007年までの10年間ほぼ連続して作品を購入しており、その合計枚数は38枚となっていました。2008年度の応募が最後の「ヤング・ポートフォリオ」になると、作品制作に集中していた矢先でした。謹んで心からご冥福をお祈りいたします。
2007年度ヤング・ポートフォリオにて4点購入し、遺作となったシリーズ「車窓から」のステートメント(遺稿)を下記にご紹介いたします。

 日々の生活の中、寄り道、立ちどまる事は何処かへ忘れてきてしまったのだろうか。
ただ目的へ急ぐことばかりが求められることが多い。それは現代文明が内在する“スピード・生産性・効率万能主義”とでもいうことなのだろうか。

 旅に出る。
 旅の目的は、はっきりとしたものがあるものの、目的地に行くことだけが〔旅〕ではなく、その目的地に着くまでの〔過程〕が旅そのもの。
そこにはなんら特別な場所、特別な時間は私には要らない。寄り道をしながら各駅列車に乗り、道中の窓からみえる光景は、次から次へと戸切れることなくその地域のたたずまいや日常生活を見せてくれる。

 どこかへ向かう列車に揺られながら、たまたま乗り合わせた人たちと一緒に、車窓から見える景色をそれぞれに眺める。窓の外では春の訪れを待ち侘びるかのように桜が咲きはじめたり、日傘が手放せない日差しの光景だったり、柿の実が赤々となっていたり、雪が降り積もっていたりする。それらの風景は、ここではない他のどこかでもあり得るのかもしれない。
 そんな1つ1つの情景を、漆工の技のように何層にも何層にも積み重ねる。

日本の輪郭、かたちをなぞるように私の列車での旅は、これからもしばらくつづく。

●竹内花子「THE DAY」
世界的大事件と歴史化されていく、2001年9月11日にNYで起きた『同時多発テロ』の現場、World Trade Center跡地を2004年から毎年この日に撮影している。ここでは毎年違った変化が見られ、それを撮影し続けることで、私は多くのことを考えさせられている。(中略)私は過ぎ去った時間であっても、その場に身を置くことで、過去の時間を呼び起こし、それを感じ、考えていくことは可能であるということに気付かされた。相手への思いやりと労わりを持ち、尊重し、自らその中で生きていく。私は、ひとりの表現者として、人間の尊厳や本質といったものを見つめるためにも、写真を撮り続けていく。そして記録性を通じてのメッセージを、これからも社会に残していきたい。

●南 しずか「カーニバルチューズデー 2007, トリニダード・トバゴ共和国」
カーニバルやライブコンサート、スポーツイベント等、人の『動』のエネルギーが、私の行動や思考のモチベーションでありパッションである。カメラはその『動』のエネルギーを逃さず捕らえる為の媒体であり、私の自己表現の手段でもある。人が何かに集中して真剣に取り組んでいる時の緊張感やその場の空気を美しいと感じる。そして、人が強いエネルギーを出して、鎧や飾り等余分な物を全てそぎ落とした時の、生身の姿が理屈抜きですごく尊く綺麗だと思う。その中でも特に綺麗だと思った瞬間に、思わずシャッターを切っている。



●増永泰幸「バレリーナ」
「美しさ」の誕生した原始の瞬間を待った。
生まれる何かを望んだ。

何かが爆発しないと、
悲しみが爆発してしまう。

●亀山 亮「コンゴ カタンガ Aftermath of War」
コンゴ東部では群雄割拠する武装グループが戦争を続けている。
奥深いジャングルの中で、一体何人が命を失ったのか誰にも分からない。
一瞬にしか過ぎないが、彼らと共に時間を過ごしていけたらと思う。

●半田彰太郎「ROCK'N'ROLL ADVENTURE」
何ものにも囚われず、揺るぎない精神で狙っていく。

●雨宮智恵美「Go to the Seaside」
(略)
なんてのどかな風景だろう。
人々も穏やかで、時間がゆっくりと流れている。
ここにいるわたしは、
その場にいるだけで、幸福感にみたされる。
心が躍りシャッターを切る。

この国に滞在中わたしは毎日この海に通った…。

わたしは、この海で幸福とは何か探ってみたくなった。



G.M.B.アカシュ(バングラデシュ)
Hard life ,2006
G.M.B.AKASH



G.M.B.アカシュ(バングラデシュ) 
Take me home ,2006
G.M.B.AKASH



半田彰太郎
ROCK'N'ROLL ADVENTURE ,2006
HANDA Shotaro



亀山 亮
コンゴ カタンガ Aftermath of War
村に戻ってきた国内避難民の親子,2006
KAMEYAMA Ryo


イ・ドンウク(韓国)
My own fantasy ,2005
LEE Dongwook



ロドリゴ・マアワド・アウマダ(メキシコ)
BLIND ,2005
Rodrigo MAAWAD HUMADA



A.K.M. シェハブ・ウッディン(バングラデシュ)
Fight for Democracy:Nepal ,2006
A.K.M. Shehab UDDIN



アブドゥル・ムネム・ワシフ(バングラデシュ)
Jute mill crisis ,2006
Abdul Munem WASHIFI

★「2007年度ヤング・ポートフォリオ」図録(作家略歴、アーティスト・ステートメントを収録) 1500円(税込み)(ミュージアム・ショップ、オンライン・ショッピングにて取り扱っております)
オンラインショップ


59名のうち、約半数の28名はこれまでにも過去のヤング・ポートフォリオにおいて作品を購入しています。選考委員は毎年替わりますが、例年、購入作家の多くが継続して作品を制作していく力のある作家が
選ばれています。

2007年度購入作家名一覧

安達康介(日本、1973-) 足立百合(日本、1977-) 会田法行(日本、1972-)
G.M.B.アカシュ(バングラデシュ、1977-) 雨宮智恵美(日本、1977-) 青木 弘(日本、1976-)
青野大佑(日本、1978-) パトリック・パリア・ベッカー(ドイツ、1972-) ミラン・ファノ・ブラトニー(チェコ、1972-)
デヴォラ・ボウエン(カナダ、1972-) 千田貴子(日本、1972-) 陳 伯義(台湾、1972-)
シャンタヌ・ダース(インド、1972-) シーマ・デュベイ(インド、1975-) ネッド・アレクサンダー・ダイク=クームズ(イギリス、1981-)
エリック(イギリス、1976-) ハン・スンピル(韓国、1972-) 半田彰太郎(日本、1978-)
平木繁光(日本、1980-) ホン・ソンリョン(韓国、1972-) 池田啓介(日本、1976-)
今村拓馬(日本、1980-) 地頭所和徳(日本、1977-) 垣本泰美(日本、1976-)
亀山 亮(日本、1976-) マハーブブ・アラム・カーン(バングラデシュ、1987-) キム・ボンソク(韓国、1973-)
北田祥喜(日本、1987-) 小島康敬(日本、1977-) アル・ラプコフスキー(ラトヴィア、1981-)
イ・ドンウク(韓国、1973-) イ・ミョンホ(韓国、1975-) イ・ウォンチョル(韓国、1975-)
ロドリゴ・マアワド・アウマダ(メキシコ、1982-) 増永泰幸(日本、1973-) 松田雄一郎(日本、1979-)
ラファル・ミラフ(ポーランド、1978-) 南 しずか(日本、1979-) パロマ・スブロト・ムケルジー(インド、1982-)
中沢正憲(日本、1976-) 大石成通(日本、1977-) 岡原功祐(日本、1980-)
エステバン・ノルマン・パストリノ・ディアス(アルゼンチン、1972-) ダナ・ポパ(ルーマニア、1977-) 佐久間 元(日本、1979-)
渋谷敦志(日本、1975-) シン・ジョンヨン(韓国、1976-) 高田 玲(日本、1980-)
高木忠智(日本、1977-) 竹内花子(日本、1981-) 田村俊介(日本、1980-)
ウェイ・レン・テイ(シンガポール、1978-) 内野雅文(日本、1973-2008) A.K.M.シェハブ・ウッディン(バングラデシュ、1972-)
上野雅之(日本、1978-) アブドゥル・ムネム・ワシフ(バングラデシュ、1983-) ティモシー・ステュアート・ウィー(シンガポール、1987-)
山本菜那(日本、1980-) 楊 哲一(台湾、1981-)

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