●「自然写真家・西村豊の撮影テクニック」とギャラリー・トークを終えて

2007年12月1日(土)午後1:00〜3:00、自然写真家の西村豊氏を迎え、一般の方々約20名とともに、風景や動物を撮影するためのテクニックや秘訣などを伺いました。
まずは道具選びのアドバイスから。
西村氏は三脚からカメラに至るまで、自分の体や撮影の環境に合うタイプを見極め、猟師さん、大工さんが道具を使いやすくするために施す工夫まで取り入れているそうです。
寒冷地でのフィルムの扱いかた、ブレ防止の対策なども徹底していました。


「まずは道具選びのアドバイスから。」
(エントランスホールにて 右:西村豊氏)


「この中で、動物の写真を撮ってみたい方!」
西村氏が呼びかけ、数名の方が遠慮がちに手を挙げました。
野生動物をさがすときに大事にしたいコツは何でしょうか―?まず、雪や風などによって原型をとどめていない彼らの“足跡”を、環境にまどわされることなく、自分一人で見分けられるようになること。さらには動物固有の匂いをかぎわける(!)こと。
西村氏曰く「“匂い”って、誰にでも覚えられるものですよ。敬遠せずにチャレンジしてください」。

もう一つの大切なポイントは、目的地を歩き廻り、その動物の生息域を地図に記入すること。それを繰り返すことにより、徐々に出没率の高いコースも時間帯も絞られるといいます。
的確な予測をするために相手の生態を調べ、歩き、確かめ、記憶する―これこそが、撮影の可能性を増やし、決定的な瞬間を捉えるための“秘訣”ではないでしょうか。
自然写真家として30年のキャリアをもつ西村氏の言葉が、リアリティをもってせまってきます。

そうした努力の結果、はじめて被写体との貴重な出遭いが生まれます。現場では五感、ときには六感を総動員し、小さな痕跡も見逃しません。
「あ!キツネだ!」・・・・やっと巡ってきたこのチャンス、でも私たちはどう反応すればいいのでしょう?
「物音をたてない、近づきすぎない、注視しないことです」。西村氏は、暗黙のルールを守ることによって動物たちの警戒心を解き、より長く撮影ができるよう、彼らと駆け引きをするといいます。

「予測がはずれて何も撮れずに森の中で数日を過ごすことも、よくあります。でも、そんなことが愉しくて仕方がないんです」。笑顔で語る西村氏と共に、参加者は持参のカメラを抱え、K・MoPA館内のガーデンに撮影に出ることになりました。


持参のアルバムを披露。「参考作品をお見せします。」


「この模様、何か別の形にみえない?」散策中にみつけた外壁のちょっとしたシミ、これも西村氏の視点からみると立派なモチーフのようです。例年に比べ暖かな日差しの中、自然写真家の西村氏のものの見方、被写体のさがし方が垣間見えたひと時でした。


K・MoPA外壁のシミ。「面白い!これ、撮っておこう」


続いて展示室で行なった午後3:30〜4:30のギャラリー・トーク。
午後1:00から通しで参加くださった方々のほか、熱心な西村ファン、ヤマネファンなど23名が参加。「厳しい自然を生き抜いているヤマネですが、なぜか警戒心がうすく、ひょうきんなところもあるんですよ。」25年もの間、野生のヤマネを追いつづけた西村氏ならではの、楽しく有意義なトークでした。作家と近い距離でふれあえる本イベント、参加者の笑顔がひときわ心に残る師走の一日でした。

文責:広報主任 小川直美 / 写真:野嵜雄一

●K・MoPAでも“ホームズ彗星”を観望!

2007年11月3日(土)午後4時〜6時、第3回「K・MoPAで星をみる会」を開催しました。なんと今回は、突然に光を増し、大きな話題を集めた「ホームズ彗星」を肉眼と望遠鏡の両方で観測することができたのです。

「ホームズ彗星」は、約6.9年に一度のペースで太陽の周囲をひとまわりする直径1,2キロの“雪球”のようなもの。太陽に近づいた彗星は、表面が蒸発し、大量のちりやガスなどを噴出、それらが太陽の光を反射します。このため急速に光を増す現象を、天文の世界では「アウトバースト」と呼んでいます。今回、ホームズ彗星に起こったアウトバーストが、なぜ専門家や天文ファンを驚かせたのか?それは、2007年10月23日に17等の明るさで観測された彗星が、10月24日未明に急に増光し8等に、翌25日には2等台までに―、という「天文学史上初の規模」といわれるほどの“猛スピード”で、通常の約40万倍もの明るさに達したためです。

同彗星は以前にもアウトバーストを起こしていますが、それは115年も前のこと。もともとは撮影が困難といわれるほどの明るさしかない彗星と、一生に一度の邂逅を果たした参加者のみなさんは、とても幸運だったのかもしれませんね。講師にお迎えした国立天文台・情報センターの縣秀彦氏の解説をききながらゆったりと望遠鏡をのぞき、ぼんやりと淡く丸い、宇宙の不思議に見惚れた「星をみる会」でした。


観測前のレクチャー(K・MoPA会議室にて 中央は講師・縣秀彦氏)


まずは肉眼で星を探しています。(K・MoPA屋外にて)

次回の「K・MoPAで星をみる会」はの2008年2月23日(土)の予定です。どなたでもご参加いただけますのでぜひ当コーナーをチェックいただき、暖かい服装でご来館ください。

「ホームズ彗星」の関連情報は、国立天文台のHPをご高覧ください。
http://www.nao.ac.jp/phenomena/20071102/

文責:広報主任 小川直美

●K・MoPAで星をみる会 ★Starry Night at KMoPA

当館4Fの天文室に設置のMEADE天体望遠鏡(口径40p)で「観望会」を行います。
ご一緒に秋の星座をご覧になりませんか?
講師の方との気さくなお喋りも愉しめる少人数の会です。

日時:11月3日(土)午後4時〜6時
講師:縣秀彦(国立天文台情報センター)
会場:K・MoPA天文室、エントランスホール
入場料: 一般1000円(入館料含む)/ 友の会・会員は無料
定員:15名程度 
参加申込みは、住所、氏名、参加人数をお知らせください。
*参加者はマグカップをご持参ください。
*雨天の場合はレクチャー&トークのみ


●「自然写真家・西村豊の撮影テクニック

西村豊氏と一緒にK・MoPA館内の森を散策し、自然写真の撮影のコツをうかがいます。
撮影したい方はカメラを、講評をご希望の方は写真をお持ちください。

日時:12月1日(土)午後1:00〜3:00 
集合:K・MoPAチケットカウンター
入場料:無料(予約不要)


●「西村豊 ギャラリー・トーク」

展覧会場で西村氏の作品を見ながら、ヤマネを撮影した時のエピソードや不思議な生態などを楽しく解説いただきます。
上記撮影会と通しのご参加も歓迎です!

日時:12月1日(土)午後3:30〜4:30
集合:K・MoPAチケット・カウンター
入場料:無料(予約不要)


●生まれて初めて聴く声に―「アンコール小児病院」サポート・プロジェクト2007

清里がもっとも賑わいをみせる8月が過ぎ、秋の気配漂う9月2日(日)、約120名の参加者を迎え、恒例の「アンコール小児病院」サポート・プロジェクトを開催しました。
館長の細江英公の挨拶、アンコール小児病院を運営するフレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN代表専務理事の松島彰雄氏による病院の現状報告につづいての第1部は自然写真家・西村豊氏のトーク「森の妖精ヤマネ」。


館長・細江英公


フレンズJAPAN代表専務理事の松島彰雄氏

まずはスライドで野生のヤマネをとりまく実状を語ってくださいました。多岐にわたる撮影エピソードの中には、ケガなどによってやむなく保護した野生動物を山に返すとき、「決して人間の世界に慣れてはいけない」という思いから、あえて恐怖心を植え付けるような仕打ちをするという切ない物語、撮影のために追い続けたキツネとの駆け引きなども。会場全体が笑いと感動にあふれた、素敵なトークでした。


会場を沸かせた西村豊氏のトーク

第2部「森と生きる」は、作曲家でピアニストのウォン・ウィンツァン氏が、まずは会場の笑いをさそいつつ、自身の作曲し音楽監督を務められた公開中の映画「純愛」のテーマなど2曲をソロ演奏。
3曲目に登場した吉野大地氏が自身による作詞・作曲の「光をあびて」を歌い上げると静まり返った会場を揺るがすような拍手が。


吉野大地氏(右)とウォン・ウィンツァン氏(左)

終演後、口々に聞こえてきた感想は「生まれて初めて聴く声。本当に驚いた」「なぜかわかりませんが、勝手に涙が出てきました」。変声期が訪れなかったという吉野氏のオーロラにも喩えられる透明な高音と、ウォン氏の比類ない演奏が紡ぎだした音の世界、そして聴衆の心の奥深くにある琴線が共鳴したような素晴らしいライブでした。
当日のチケットによる収益はすべてアンコール小児病院に寄付いたしました。

文責:広報主任 小川直美  撮影:野嵜雄一


●細江英公の写真集『死の灰』

清里フォトアートミュージアムの館長で写真家の細江英公(1933-)の写真集『死の灰』(窓社)が出版されました。
少年時代に疎開先の山形で広島への原爆投下の記事を目にして以来、短編映画『へそと原爆』、写真集『ヒロシマと呼ばれるところ』他で「核」が人類にもたらしてきたものを繰り返し表現、発表してきた細江英公が、その集大成として広島、イタリアのポンペイ遺跡、ポーランドのアウシュビッツ収容所、アメリカのトリニティサイト(原爆実験が最初に行なわれた場所)を捉え、核の根絶を問いかけるものです。出版に伴い“核保有国をはじめとする世界の図書館に『死の灰』を贈ろう”という運動「プロジェクトDA(Deadly Ashes)」が立ち上がりました。
詳細は下記をご覧ください。本書は、清里フォトアートミュージアムのショップでも販売いたします。
窓社 http://www.mado.co.jp/
細江英公 http://www.eikoh-hosoe.jp/

文責:広報主任 小川直美


●満天の星、“満点”の皆既月食―K・MoPAで星をみる会

6月2日(土)18:30より開催した第1回「K・MoPAで星をみる会」。
16名のお客様を迎えながらもあいにくの曇天でしたが、野辺山宇宙電波観測所から講師としてお迎えした梅本智文氏の楽しいトークで大いに盛り上がり、さっそく第2回をのぞむ声があがりました。


K・MoPA4F天文室にて、MEADE LX200-40と、講師の梅本氏

第2回目の8月28日(火)、天気予報は雨。皆既月食のはじまる18:52は厚い雲に覆われていました。
19:00、講師の梅本氏より、月と地球の重さや体積との比較、地球とどれくらい離れている?といった基本的な知識をやさしく教えていただきました。


K・MoPAのエントランスホールにて、「月」の解説。

ほぼ全員が観望会をあきらめかけたとき、ほんの少しの晴れ間が―。
19:30、定員を超える25名の参加者とスタッフは大急ぎで天文室へ。ついに待望の観望会です。
口径40pのMEADE天体望遠鏡と双眼鏡を使用し、虹色を帯びたグレーの月の表面を心ゆくまで観望しましたが、なによりの感激は肉眼でみた目の前の世界。
黒々とした山肌のうえにぽっかりと浮かんだ、鈍いオレンジ色の大きな月。
月食とともに刻々と暗さを増す夜空にあらわれたのは、天の川がみえるほどの満天の星。
月と流れ星の競演、さらに音もなく光る稲妻という幻想的な光景に、参加者から大きな歓声があがりました。


K・MoPAエントランスからみた皆既月食

煌々たる純白の満月に戻ったのは21:00頃。MEADE天体望遠鏡で木星も観望できたこの日は、天体観測のメッカといわれる清里に立つK・MoPAの面目も躍如(!)。
次回の「K・MoPAで星をみる会」は、11月を予定しています。

文責:広報主任 小川直美  撮影:野嵜雄一


●グアテマラの写真家の作品背景にK・MoPAの建築

グアテマラの写真家ダニエル・エルナンデス・サラサール(Daniel Hernandez-Salazar)氏の写真集"So that all shall know"が出版されます。
約80点の作品の中にはサラサール氏が2年前に来日した際に撮影した5点が含まれ、そのうちの1点は清里フォトアートミュージアムにて撮影されたものです。
プロローグは1992年にノーベル平和賞を受賞したグアテマラの先住民女性、リゴベルタ・メンチュ(Laureate rigoberta Menchu)が執筆、サラサール氏による80点を超える作品と大学の教授、学者による4つのエッセイが収録されています。
詳細は下記をご覧ください。
http://www.utexas.edu/utpress/excerpts/exmalsot.html


●YP作家秋山淳氏の展覧会

東京・汐留で当館のヤング・ポートフォリオにて過去に作品を購入した秋山淳氏(1970-)が、9月末日まで下記にて写真展を開催中です。

展覧会名:『日本/NIPPON』
会期:2007年9月1日〜30日 9:00〜19:00(無休) 
会場:共同通信社 ギャラリーウォーク3F
〒105-7208 東京都港区東新橋1-7-1 汐留メディアタワー
TEL:03-6252-8086
URL:http://topics.kyodo.co.jp/info2/gallerywalk/


●細江英公のサイトが誕生しました。

この度、清里フォトアートミュージアム館長で写真家の細江英公が、ホームページを公開することになりました。
写真家としての活動、出版のお知らせをはじめ、講演会の予定なども随時掲載されます。
ぜひご高覧ください。
http://www.eikoh-hosoe.jp/

西村豊さんのトーク「ヤマネに会いたい」大好評!

2007年8月4日(土)午後2時から約1時間、西村豊ギャラリー・トーク「ヤマネに会いたい」を開催しました。参加者は60名を超え、中には「四国から来ました!」という親子連れのかたも。「おじちゃん、このヤマネはどうしてこんなかっこうをしているの?」「いい質問だね、それはね・・・」 

子どもたちから西村さんへ、愉快な質問も。

子どもたちのたくさんの質問に息つくひまもないほどの西村豊さんを囲み、展示作品をゆっくりとまわりながら、びっくりするような撮影エピソード、-25〜35℃の屋外撮影にも耐え得る西村さんの携帯品などを、ひとつひとつ丁寧に紹介いただきました。国の天然記念物ヤマネは、死亡するたび、一体ごとに報告書を提出する義務があるほど絶滅が危惧されているとのこと。実際に提出する書類を示しながら西村さんがヤマネの命の危機を真剣に語る場面では、にぎやかだった子どもたちもじっと聞き入っていました。

作品を解説する西村豊さん

「もし自分の家でヤマネをみつけたときに具体的にどうすればいいの?」「冬眠中のヤマネをみつけたらどうするの?」野生動物と共存するルールや環境問題にもつながる西村さんのお話は、子供たちの心にもしっかりと届いたことでしょう。笑いにあふれた西村さんの楽しいトーク、当館にてあと2回行いますので、どうぞふるってご参加ください。―最後に、「ヤマネクイズ2007」に挑戦してくださった大人のみなさん、正解率はいかがでしたか?

トーク終了後、図録「ヤマネ―森に棲むもの」にサインを。

西村豊ギャラリー・トーク「ヤマネに会いたい」
●8月25日(土)午後2時〜3時

イベント参加者募集中!(要予約)
●「アンコール小児病院」サポート・プロジェクト2007
9月2日(日)14:00〜16:00
出演:西村豊、ウォン・ウィンツァン、吉野大地

2007年8月9日 文責:広報主任・小川直美 写真:野嵜雄一

ピンホール・カメラ・ワークショップに地元中学生が参加

2007年7月28日(土)、29日(日)午前10時から午後5時まで、ピンホール・カメラ・ワークショップを開催、29日は、地元北杜市の泉中学・美術部に所属する1〜3年生が参加くださいました。午前中はカメラの原理を学び、個々に持ち込んだ空き箱を利用してカメラづくりを。

K・MoPAに展示中の大型カメラでしくみを解説


アルミ缶を4〜5p角の正方形に切り取り、0.3oの針穴をあける

午後はガーデンに咲く美しい草花や、K・MoPAの建築空間に触発された彫刻家の作品(本年9月30日まで展示中)を被写体に野外撮影。

ブレないようにカメラを地面に置いてシャッターを切る

その後、ネガづくり、現像からプリントまで、モノクロ写真の原点ともいえる一通りの手順をすべて体験しました。

印画紙を現像液に浸す。画像の浮かび上がる瞬間が待ち遠しい

現像の際に“自然発生”した思わぬ効果による佳作も生まれ、講評会では講師をつとめた学芸員が驚くほどの個性的な作品をみることができました。本ワークショップが、夏休みの素敵な思い出のひとつになれば幸いです。

2007年8月9日 文責:広報主任・小川直美 写真:藤原佳子

●feel―空間と心をつなぐかたち(地元作家による彫刻展示)

展示期間:7月28日(土)〜9月30日(日)

清里周辺を活動拠点とする彫刻作家たちが、清里フォトアートミュージアム館内および屋外の空間を舞台に、それぞれの空間のもつ魅力に触発された作品を展示します。
2006年に初めて開催し、来館者から好評を得た「feel」の新たな展開にご期待ください。

出品作家:石田泰道、上田快、上野玄起、榎本栄子、大原竜幸、倉橋元治、辻忍、村岡由季子(全8名)


西村豊「森の妖精 ヤマネ」展<会期中のイベント>


ピンホール・カメラ・ワークショップ  [終了]
針穴写真と呼ばれるカメラの"原点"ピンホール・カメラ。お手持ちの箱でカメラを作って撮影します。白黒写真を楽しんでみませんか。
申し込み多数のため、開催日を増やしました。どうぞふるってご参加ください。

日時:7月28日(土) 午前10時〜午後5時
    7月29日(日) 午前10時〜午後5時*定員に達しました。
講師:田村泰男(学芸員)、野嵜雄一(学芸員補)
受講料:一般 1,000円 / 小学生・友の会会員 500円
定員:10名(小学生は親子での参加となります)
参加申込みは、7月27日(金)までに住所、氏名、参加人数をお知らせください。


「ヤマネに会いたい」西村豊ギャラリー・トーク 
入場無料 / 予約不要
展示室内で「ヤマネ」の写真をみながら、西村豊氏による楽しい解説を。
第1回:8月4日(土)午後2時〜3時
第2回:8月25日(土)午後2時〜3時

25日はK・MoPA近隣に立つ「野辺山宇宙電波観測所」の2007年特別公開日です。
入場無料、午前9時30分〜午後4時まで(入場は午後3時30分まで)

K・MoPAで星をみる会 ★Starry Night at KMoPA
当館4Fの天文室に設置のMEADE天体望遠鏡(口径40p)で「観望会」を行います。
皆既月食を見て、写真を見て、お喋りも愉しめる少人数の会にぜひ参加してみませんか?

第1回6月2日は曇天にもかかわらず梅本講師の楽しいトークが大好評でした!

日時:8月28日(火)*皆既月食の日
講師:梅本智文(野辺山宇宙電波観測所助教、理学博士)
会場:K・MoPA天文台、エントランスホール
入場料: 一般1000円(入館料含む)/ 友の会・会員は無料 
定員:15名程度 
参加申込みは、住所、氏名、参加人数をお知らせください。
開始の時間はお問い合わせください。
*参加者はマグカップをご持参ください。*雨天の場合はレクチャー&トークのみ

「アンコール小児病院」サポート・プロジェクト2007
世界の遺跡を撮影する写真家・井津建郎(いず けんろう)氏は、カンボジアのアンコール・ワットを撮影中、地雷で手足を失った子どもたちを目の当たりにし、「これまで撮る<TAKE>ばかりだった自分に、何かできないだろうか<GIVE>と、病院建設を決意します。そしてNGO「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダー(国境なき友人)>を創設、99年「アンコール小児病院」を開院しました。井津氏の活動に支援を続けている当館は、小児病院のためのイベントを毎年開催、チケットによる収益のすべてを小児病院に寄付いたします。

主催:清里フォトアートミュージアム
協力:フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダー
日時:9月2日(日)午後2時〜4時
会場:K・MoPA音楽堂


<速報>
2007年7月3日現在、カンボジアではデング熱がすさまじいまでに猛威を奮い、24時間救急病院である同病院には外来で10倍、一般病棟で6倍以上の患者が絶えることなく訪れ、スタッフ総出で徹夜をしながらも急患に優先順位をつけ診察せざるをえない状態が続いています。
カンボジア保健省も国民に向け感染に関する注意を呼びかける緊急事態。
多くの追加予算が必要な同病院に向け、みなさまの温かいご支援をお願いいたします。
 

 


第一部:トーク 「森の妖精 ヤマネ」 出演:西村豊 

●西村豊 プロフィール

1949年京都府京都市生まれ。72年長野県に移り住む。
1977年自然写真家として独立(ネイチャーフォト・プロダクション代表)
現在、長野県諏訪郡富士見町に在住、フリーの自然写真家として国内外で活動する。
美術図書、自然雑誌、動物図鑑への作品発表のほかテレビへの出演など活動は多岐にわたる。
保育園から大学までの学校、企業などで社会人講師としても活躍。ヤマネ(国指定・天然記念物、準絶滅危惧種)やホンドギツネの研究者としても知られ、文化庁・旧環境庁(現環境省)・林野庁の許可を得て4年間調査を行なった。『ヤマネ―森に棲むもの』(Bee Books)ほか著書多数。


   自然写真家・西村豊

第二部:ライブ 出演:ウォン・ウィンツァン(ピアノ演奏)、吉野大地(歌)

参加費:一般3,000円 2名様以上はお一人2,500円 小・中・高校生は無料
(友の会・会員は各1,000円引き)*当日券は各500円増
定員:150名 / 全席自由
参加申込みは、住所、氏名、参加人数をお知らせください。

<"瞑想のピアニスト"ウォン・ウィンツァン / ピアニスト、作曲家、即興演奏家>
1949年神戸生まれ。19才でプロデビューし、ジャズ、前衛音楽、フュージョン、ソウルなどを演奏。88年瞑想体験を通して自己の音楽の在り方を確信し、ピアノソロ活動を開始。
91年自主レーベルを発足、初のアルバム「フレグランス」がロングセラーとなり、以後CD20枚をリリース。
NHKスペシャル「家族の肖像」(ギャラクシー大賞受賞)、ハイビジョン&NHKスペシャル「世界遺産 中国・九寨溝」のテーマ作曲で注目を集め、教育テレビ「こころの時代」のテーマは現在放送中。その他ジャズトリオWIM、地雷犠牲者救援CD「もしも地雷がなかったなら」など幅広く活動、年間40本のコンサートを行う。
2007年8月、音楽監督をつとめた日中合作映画「純愛」が公開される。 
自主レーベル サトワミュージック : http://www.satowa-music.com

吉野大地  / ヴォーカリスト>
1971年北海道函館市生まれ。1995年にインドの賛美歌(バジャン)に出会い、自らの音楽、精神面などに深い影響を受ける。
後にインドの古典音楽の歌を中心に、タブラやハルモニウムなどを学び、自主レーベルにてアルバムをリリース。
ピアニスト・ウォン・ウィンツァンとの出会いを経て、天性のハイトーン・ヴォイスを生かしたオリジナル音楽が開花する。
2006年「空へ〜voice from the sky」にてマザー・アースレーベルよりCDテビュー。
唯一無二の声は"オーロラ・ヴォイス"とも賞賛される。
URL:http://www.turiya-music.com/


●ヤング・ポートフォリオ購入作家とのリンクコーナーをご覧ください。

1995年以来、当館の「ヤング・ポートフォリオ」によって作品を購入した国内外の作家のホームページと、下記のコーナーにてリンクしています。43名の写真家のそれぞれの活動をぜひ一度ご高覧ください。(2007年5月現在)
http://www.kmopa.com/yp_main.htm

●20世紀の負の遺産として、
決して忘れてはならないことがある―。桑原史成「水俣」展図録


「生命(いのち)あるものへの共感」を基本理念とする清里フォトアートミュージアムは、いまから7年遡る1999年10月9日〜2000年1月16日、「水俣―報道写真家・桑原史成の原点」展を開催しました。本展に併せ当館では、水俣病の語り部・杉本栄子氏を迎えての講演会、桑原氏とドキュメンタリー映画監督の土本典昭氏による東京でのトークセッションを行い、20世紀の負の遺産を風化させてはならない、二度と同じ過ちを繰り返してはならない―というメッセージを次世代に向け送りました。
日本の公害史上最大の事件発生当時、不知火海沿岸に住んでいた約20万人の内、水俣病と認定された人は2,265名(水俣市立水俣病資料館ホームページより/2006年2月28日現在)。現在も認定を求める人は後を絶たたず、被害者の身体的・精神的苦痛と家族の悲しみが止む事はありません。
水俣病公式確認から丸50年の本年、生命の重みについて再び考えるために桑原史成「水俣」展の図録をご紹介したいと思います。
全24ページの構成は以下の通りです。(敬省略)

〇桑原史成の撮影による写真16点。
(その他巻末に新潟水俣病を含む桑原氏の「水俣」作品全リストを掲載)
〇桑原史成:「水俣展に寄せて」
〇土本典昭/記録映画作家:「水俣を記憶するということ」桑原史成と私
〇西村幹夫/朝日新聞記者(当時):「独眼流」桑原史成が見た水俣
〇水俣病事件史年表:(桑原史成「水俣」展のために、1999年8月西村幹夫作成)

 同図録の掲載写真は、「私立病院を訪れた胎児性患者と母親」(1960年)に始まり、「23年ぶりに撤去される仕切網」(1997年)に終わっています。
桑原氏は最後のページをこのようにしめくくりました。
「毒魚の拡散防止に設けられた水俣湾の仕切り網も撤去された。
これで事件は風化してしまうのか。」

 本図録は清里フォトアートミュージアムミュージアムショップとオンラインショップにて現在も販売中です。
(税込み1,575円/オンラインの場合は送料別)
発生後50年を経ていまだ終結していない公害病の恐ろしさを見据えることは、環境問題に直面する私たちの意識を支える原点となり得るでしょうか。

文責:広報主任 小川直美

●八ヶ岳山麓のミュージアムを巡ってみませんか?
   八ヶ岳ミュージアム協議会のHPができました。


 始まりは、「年に何回か集まってお茶を飲みませんか?」という一言から。
数年前、当時のポール・ラッシュ記念センター館長の呼びかけにより、K・MoPAを含む清里の9つのミュージアムの館長やスタッフがミュージアム閉館後の時間に月に一度の“お茶会”を開くことになりました。
各施設が持ち回りで会場になり、ホスト館はメンバーに展示内容をレクチャー。
お互いの館の状況をよく知ることが、来館者に他館を紹介することにつながっていきました。
 こうした小さな集まりが徐々に輪を広げ、山梨県、長野県という境をこえ昨年「八ヶ岳ミュージアム協議会」が発足、このたびHPを立ち上げました。
現在は16館が参加、これからも随時加入が見込まれます。
八ヶ岳の四季と芸術を堪能できる個性豊かな美術館ばかり。
ぜひミュージアム巡りにご利用ください。

八ヶ岳ミュージアム協議会 http://yatsugatake-museum.jp/

文責:広報主任 小川直美

「K・MoPAで星をみる会」<初夏の会>
★Starry Night at K・MoPA

清里フォトアートミュージアム4Fの天文室に設置のMEADE天体望遠鏡(口径40cm)を使用して「観望会」を行います。
星を見て、写真を見て、お喋りも愉しめる少人数の会にぜひ参加してみませんか?
どんな質問にも講師の方が親切にお応えくださいます。初心者の方も天体観測ファンも大歓迎です!

★日時:6月2日(土)18:00〜
★講師:梅本智文(野辺山宇宙電波観測所主任研究員、理学博士)
★会場:K・MoPA天文台、エントランスホール
★入場料:一般1000円(入館料含む)/ 友の会・会員は無料
★定員:15名程度
●参加申込みは、住所、氏名、参加人数を前日までに下記までお知らせください。
TEL:0551-48-5598 FAX:0551-48-5445 メール:
●参加者はマグカップをご持参ください。
●雨天の場合はレクチャー&トークのみ
●天候その他の都合により開催時間がかわることがございます。お申し込みの際にご確認ください。


●プラチナ・プリント・ワークショップ参加者募集!


K・MoPAでは、プラチナ・プリント作品の収集と技法の継承を基本理念のひとつとして多くの作品をコレクションし、毎年ワークショップを開催しています。実作品を見ながらの技法解説、ネガ作り、プリント現像などの実技を2日間にわたって行います。

●日時:2007年4月14日(土)・15日(日)
●講師:細江賢治(写真家)
●受講料:友の会・会員27,000円(一般は30,000円)*会員優先
●定員:12名 *モノクロ・プリントの経験者に限らせていただきます
●申し込み・お問い合わせ:学芸員・田村泰男 TEL:0551-48-5598



東京都写真美術館にて、清里フォトアートミュージアムの館長・細江英公の展覧会を開催中です。

当館の収蔵作品より「鎌鼬」、「ルナ・ロッサ」を出品しております。

「球体写真二元論 細江英公の世界」
会期:2006年12月9日(土)〜2007年1月28日(日)
会場:東京都写真美術館 2F展示室

主催:東京都、東京都写真美術館
協賛:(株)ニコン、ニコンカメラ販売(株)
特別協力:清里フォトアートミュージアム
協力:フォト・ギャラリー・インターナショナル、(株)フレームマン
    日本写真印刷(株)、青幻舎

〇開館時間:10:00〜18:00(木・金は20:00まで、ただし12月28日は18:00まで)
        入館は閉館30分前まで
〇休館日:祝日を除く月曜日、および12月29日(金)〜1月1日(月)
*年末年始特別開館(1月2日〜4日まで)は11:00〜18:00

〇詳細:東京都写真美術館 http://www.syabi.com