10月, 2020 Toggle

【YouTube番組「写真大学」にKMoPAが登場】

写真家・瀬尾浩司さんが主宰されているYouTube番組「写真大学」にKMoPAが登場します。

ヤング・ポートフォリオの成り立ち・取組みから、2019年度YP展をご紹介。

なんと来年の2021年度YP応募についても,いち早く予告をしています。

今回は、普段公開していない収蔵庫にも瀬尾さんをご案内。プラチナ・プリントの名作、そして活躍中のYP作家の作品もご覧いただけます。

多岐に渡る学芸員に仕事内容まで、KMoPAの活動を凝縮した盛りだくさんの20分。

本日より公開です。是非、ご覧ください。

〈写真大学〉とは、

写真家・瀬尾浩司がナビゲートする「写真大学」。 写真家、デザイナー、編集者など様々なプロフェッショナルたちが「写真」について語るコンテンツ。プロの写真家を目指す若者やハイエンド・アマチュアなど多くの写真好きの方にお届けしてます。

【訃報:鬼海弘雄氏が逝去されました】

当館では2011年度、2012年度ヤング・ポートフォリオの選考委員をおつとめいただいた鬼海弘雄氏。近年闘病されておりましたが、残念ながら本日10月19日、逝去されました。享年75歳。

1945年、山形県寒河江市に生まれ、高校卒業後、山形県職員となるも20歳で退職。法政大学にて哲学者の福田定良氏に学ぶ。ダイアン・アーバスの写真と出会い、人間の内奥へ視線を向けた作品に衝撃を受け、表現者を目指した鬼海氏は、トラック運転手、造船場工員、遠洋マグロ漁船、暗室マンなど様々な職に就いた後、1973年より浅草寺境内でのポートレイト撮影〈PERSONA〉シリーズを始めます。それから45年。浅草寺での撮影を編み直した最新刊『PERSONA最終章2005-2018』そして『SHANTI persona in india』が昨年上梓されたばかりでした。

鬼海氏はまた、独特の世界観を表す“言葉力”でも知られ、YP選考時にも「写真というものは一瞬に撮るものだけど、どれだけのパトスと時間と愛情とをかけて撮ったかが見えるもの。」「誰も評価してくれなくても、自分の歩幅を見つけて歩いていくことが大切。自分をもう少し煮ろ。鍋でぐつぐつ、ぐつぐつとね。」「個人で写真をやっていると小舟に乗って漕いでいるようなもの。舳先ばかりを見ていると方向感覚を間違う。遠く北斗七星を見て、時代に流されない羅針盤を持っていないと。」また、フォトジャーナリストの作品についても「人間を考える足がかりとして重要。写真芸術は温室の中に入っている観葉植物のようなものだけではない。人の世界はどうなっているかという問題が同レベルで論じられるべき。」と、鬼海氏の残された言葉には、色褪せることのない本質が深く横たわり、その存在感に惹き付けられます。

当館の活動に深く共感いただき、評価をいただいたことに心より感謝申し上げます。心よりご冥福をお祈りいたします。

2011年7月/2011年度ヤング・ポートフォリオ選考会にて。左から都築響一氏、鬼海弘雄氏、細江英公館長

2018年6月/「原点を、永遠に。-2018-」展にてトークを行う鬼海弘雄氏(於東京都写真美術館)

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年7月/国立台湾美術館にて開催された「起始、永遠(原点を、永遠に)」展記念トークにて。

10月7日(水)よりアンドレ・ケルテス作品11点を展示

2019年度ヤング・ポートフォリオ展に併せて、10月7日(水)〜11月8日(日)まで、当館収蔵作品より、アンドレ・ケルテスの初期作品11点を特別展示いたします。

 

1894年、ブダペストに生まれたケルテスが初めて写真を撮ったのは1912年。フィルムではなく、ガラス感板を用いての撮影でした。写真に魅せられていた青年ケルテスは、早くも「写真には人生とフォルムをとらえる潜在力がある」ことを察知していたと言います。ケルテスは、近代写真の主な潮流、小型カメラによる「キャンディッド写真」(被写体に気づかれることなく、自然な表情を撮影した写真)と、主観的なルポルタージュ写真の産みの親として、その功績が高く評価されています。写真表現の開拓者として多くの後進に影響を与え、今も世界中で愛され続けているアンドレ・ケルテス。その若き日の作品(当館蔵)を、ぜひご覧ください。

 

休館日:火曜日  但し11/3(火・祝)は開館  ★11/9(月)より冬期休館

開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)

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