過去の展示 Toggle

西村 豊「八ヶ岳 生きもの ものがたり」

会期:2017年7月1日(土) ~ 12月3日(日)

風のない日に、耳を澄ませば、リスがクルミをかじる音が聞こえてきます。

それは、生きものからのすてきな「おくりもの」    ―  西村 豊

《青いクルミをくわえたニホンリス》2012年

《青いクルミをくわえたニホンリス》2012年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休館日:毎週火曜日、7・8月は無休

主 催:清里フォトアートミュージアム

後 援(予定):山梨県教育委員会、北杜市教育委員会、長野県教育委員会、富士見町教育委員会

信濃毎日新聞社、長野日報社、八ヶ岳観光圏

協 力:エルシーブイ株式会社(LCV)

展示内容

清里フォトアートミュージアム(K・MoPA)は、八ヶ岳の標高約1000メートル地点に位置し、森に囲まれた写真美術館です。<生命(いのち)あるものへの共感>を基本理念に掲げる当館では、このたび、八ヶ岳をフィールドに、40年間活動してきた自然写真家・西村 豊の個展を開催いたします。西村の代表作であり、当館の収蔵作品である「ヤマネ」シリーズをはじめ、デビュー作のホンドギツネ、また近年、児童向けの写真絵本として発表しているニホンリスの「よつごのこりす」シリーズ、ニホンジカ、キツネの「ごんちゃん」など、未発表作品を含む約200点を展示し、西村の多様な活動と写真から、八ヶ岳の豊かな自然と共存する生きものたちの生命(いのち)の輝きをご覧いただきます。

西村 豊(1949)は、1972年、23歳で京都市から長野県へ移住し、八ヶ岳の山小屋で働き始めました。当時“動物ぎらい”だった西村の生活は、ある満月の夜に聞いたキツネの鳴き声で一転します。それは西村が初めて野生動物の神秘に触れた瞬間でした。その姿を捉えようと手探りで撮影を始め、写真家人生をスタートさせます。

「ホンドギツネ」の発表後、25年にわたって国の天然記念物「ニホンヤマネ」を撮影します。体長約10センチの小さなほ乳類ヤマネは、深い森に棲み、夜行性で冬眠します。“森の妖精”と呼ばれ、姿を見ることが大変難しい生きものです。西村は、その知られざる生態をとらえることに成功し、文化庁等の許可を得てヤマネの調査を継続しています。

『キツネにもらったたからもの』表紙(アリス館、2013年発刊)

『キツネにもらったたからもの』表紙(アリス館、2013年発刊)

《サルノコシカケに乗るヤマネ》1984年

《サルノコシカケに乗るヤマネ》1984年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

野生動物の救護と野生復帰

西村は、写真家活動と同時に、ヤマネ、キツネ、タヌキなど八ヶ岳の野生動物の救護と野生復帰活動を40年間行ってきました。保護および普及啓発、後継者育成などの活動が評価され、2016年、日本鳥類保護連盟会長賞を受賞。本展に出品する保護した赤ちゃんヤマネを森に返すまでの貴重な記録は、見どころのひとつです。

西村の写真が目指すもの

西村は、撮影にあたって餌付けはせず、野生の「日常」にこだわります。そのため大変厳しい条件で撮影して来ました。写真絵本『よつごのこりす』では、あえてリスたちに吹き出しをつけて見せ、子どもたちの想像力をかきたてます。西村の眼に映る生きものの細かな表情の変化や、身体表現から読み取れる感情などを、子どもにもわかるように見せることが、西村の写真の目指すところと言えるでしょう。観察し、発見する楽しさを丁寧に伝え、「今度はあなた自身で見出してほしい」という思いが西村の活動の原動力となっているのです。

《体重44.2グラムのヤマネ》2011年

《体重44.2グラムのヤマネ》2011年

《3匹のニホンリスの子ども》2016年

《3匹のニホンリスの子ども》2016年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八ヶ岳の森と里をめぐる「ものがたり」

西村は、八ヶ岳に暮らす人々が紡いできた“里”の伝統にも着目しました。八ヶ岳には、毎年盛んに行われる干し柿や、田んぼを利用した遊びなど、次世代に残したい伝統と美しい風景が残っています。生命(いのち)を尊重し、自然とともに生きる  ー  八ヶ岳の森と里をめぐるさまざまな「ものがたり」をお楽しみいただけます。会期中には、西村によるトークを開催するほか、入館無料デーやヤマネポストカードのプレゼントデーも多数ございます。また、館内には、リスの歯形のついたクルミや松ぼっくりを、間近でご覧いただけるように展示いたします。そのほか、「子りすの紙相撲」や「お米作りすごろく」、自由に感想や絵を描いて貼り付けられる「メッセージの木」など、お子さまが遊べるコーナーもございます。

写真絵本『干し柿』表紙(あかね書房、2006年発刊、2007年度第53回青少年読書感想文全国コンクール課題図書・小学校中学年の部)

写真絵本『干し柿』表紙(あかね書房、2006年発刊、2007年度第53回青少年読書感想文全国コンクール課題図書・小学校中学年の部)

《木の穴に入るニホンリス》2013年

《木の穴に入るニホンリス》2013年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《ごんちゃん》2011年

《ごんちゃん》2011年

《ニホンジカ 雄の集団》2010年

《ニホンジカ 雄の集団》2010年

 

 

 

 

 

 

 

 

写真絵本『ごたっ子のたんぼ』表紙(アリス館、2014年発刊、2015年度長野県推奨図書・小学校低学年の部指定図書)

写真絵本『ごたっ子のたんぼ』表紙(アリス館、2014年発刊、2015年度長野県推奨図書・小学校低学年の部指定図書)

《ニホンジカの足跡とチョキ》2010年

《ニホンジカの足跡とチョキ》2010年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真すべてⒸYutaka Nishimura

 

展示構成(全約200点)

・「ホンドギツネの子ども」    ・「ニホンジカ」

・「きつねかあさん」       ・「あしあと」

・ニホンヤマネの「ヤマネさん」  ・「しぶがき」

・「赤ちゃんヤマネ、お山にかえる」・キツネの「ごんちゃん」

・「ニホンリス」          ・「ごたっ子の田んぼ」

・「よつごのこりす」

(“ごたっ子”とは長野県諏訪地方の方言で、やんちゃなチビッ子のこと)

 

西村 豊(にしむら  ゆたか)・プロフィール

西村 豊

西村 豊

1949年 京都市に生まれる。小学1年生の夏休みに、長野県塩尻市の母の実家で過ごした日々が忘れられない記憶となり、1972年、23歳で長野県へ移住。写真は、写真家・木工作家だった故・伴 泰幸氏に学ぶ。28歳で自然写真家として独立。美術図書・動物図鑑・雑誌・テレビなどで写真を発表するほか、保育園から大学、企業において、社会人講師をつとめる。地元の長野県富士見町では、小学校・全学年の「自然教室」を担当し、長野県の自然観察インストラクターをつとめる。 テレビでは「徹子の部屋」のほか、自然、科学をテーマとした幅広い番組に出演。八ヶ岳の特定の地域にて、文化庁の許可のもとホンドギツネの調査研究を、文化庁・環境庁・林野庁の許可を得てニホンヤマネも調査。 怪我をした野生の鳥獣保護に取り組み、40年間に救護したのは、キツネ、タヌキ、イタチ、ムササビ、ヤマネなど10種類300頭以上。特にヤマネは200頭を超える。地元の高校生らに救護方法を教え、後継者育成にも取り組んでいる。 2016年、野生傷病鳥獣の保護・野生復帰活動の功労者として日本鳥類保護連盟会長賞を受賞。 そのほか、長野県諏訪地域の御柱祭(おんばしらさい)をはじめ、京都や岩手県遠野市などの伝統ある祭や行事、干し柿など「干す」文化の撮影にも取り組む。 著書・写真集多数。 近年は、ヤマネや子リスなど、児童向けの写真絵本を多数手がけている。東京理科大学・諏訪東京理科大学非常勤講師、長野県富士見町在住。

<会期中の関連イベント>

アーティスト・トーク 

ホンドギツネのお母さんやヤマネの赤ちゃん、ニホンリスの家族など、西村が出会ったさまざまな生きものについて 語ります。

7月30日(日)14:00~15:00 会場:展示室&ガーデン

8月5日(土)14:00~15:00 会場:展示室&ガーデン

トーク:西村 豊 参加料:入館料のみ

K・MoPAチャリティ・トーク2017 

「リスの写真で脳トレ!?   脳科学者の視点でみる西村豊の写真」

日時:9月2日(土)14:00~16:00  会場:音楽堂 

出演西村 豊、篠原菊紀(脳科学)

篠原菊紀(脳科学)

篠原菊紀(脳科学)

「写真を見る」ことは、脳にどのような影響を与えるのでしょうか。「動物の写真を見て、その動物の心を読み取ろうとする時、ヒトの脳はどのように働くのか?」、また、子どもたちに与える影響などを、 “脳トレ”で知られる篠原菊紀先生が 脳科学者の視点から、西村と共に語ります。

本チャリティの収益は、世界で活躍する写真家・井津建郎が創設し、当館が支援する 「ラオ・フレンズ小児病院」と「アンコール小児病院」、そして東日本大震災の被災者支援団体「いのち・むすびば」に寄付します。

参加費:一般3,000円(入館料を含む) 2名以上はお一人2,000円 小・中学生は無料  友の会会員は各1,000円引き

要予約/定員120名/全席自由

 

篠原菊紀(しのはら  きくのり)諏訪東京理科大学教授。健康教育、脳科学が専門。「学習」「運動」「遊び」など日常的な脳活動を調べ、教材・製品・サービスの開発などに生かす試みをしている。茅野市縄文ふるさと大使。著書に 『「すぐやる脳」に変わる37の習慣』(KADOKAWA)、『中高年のための脳トレーニング』(NHK出版)、 『子どもが勉強好きになる子育て』(フォレスト出版)ほか多数。NHK「あさイチ」や「夏休み子ども科学電話相談」など、多数のテレビ、ラジオ番組にて解説や監修を行っている。

 

<会期中の無料デー&プレゼントデー>

7/7(金) 開館記念日・・・入館料無料

7/23(日) 親子の日・・・ヤマネのポストカードプレゼント(お一人様一枚。無くなり次第終了)

8/11(金・祝)山の日・・・ヤマネのポストカードプレゼント(お一人様一枚。無くなり次第終了)

9/20(水)-25(月)  動物愛護週間・・・ヤマネのポストカードプレゼント(お一人様一枚。無くなり次第終了)

・10/4(水)世界動物の日・・・入館料無料

・11/8(水)八ケ岳の日・・・入館料無料

・11/20(月)山梨県民の日・・・入館料無料

 

親子の日とは・・・7月の第4日曜日

◯ONH_jp年に1度、親と子がともに向かい合う日があったっていい。

その日を通じて、すべての親子の絆が強められたらすばらしい。

そんな願いを込めて、2003年に、米国人写真家ブルース・オズボーン氏の呼びかけで始まったのが「親子の日」です。

http://www.oyako.org

 

 

<会期中のワークショップ>

プラチナ・プリント・ワークショップ

プラチナ・プリントは、古典技法のひとつで、優美な色調と高い保存性が特徴です。当館では、<永遠のプラチナ・プリント>を基本理念のひとつに掲げており、作品の収集のみならず、技法の継承を目指して、毎年プラチナ・プリント・ワークショップを開催しています。フィルムを使用し、手作りの印画紙に写真を焼き付け、現像するという写真の原点を体験することで、写真の新しい見方や、表現世界の広がりを得ることができるでしょう。「暗室作業は初めて」という方も「作品制作に取り入れたい」という方にも、細江賢治講師が丁寧に指導します。

日時:11月11~12日(2日間)

講師:細江賢治(写真家)

参加費:30,000円(入館料を含む)友の会・会員は27,000円 限定8名

印画紙を作ります

印画紙を作ります

印画紙にネガを乗せます

印画紙にネガを乗せます

現像液に入れると像が浮かび上がります

現像液に入れると像が浮かび上がります

 

2016年度ヤング・ポートフォリオ(YP2016)

Young Portfolio Acquisitions 2016 

会  期:2017年3月18日(土)~6月18日(日)

休  館 日:毎週火曜日、但し5月2日(火)は開館、 3月17日(金)までは冬期休館

開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)

世界の写真家の“原点”をコレクションする、それが「ヤング・ポートフォリオ」(YP)

選考委員張  照堂 (台湾)、北島敬三、細江英公(館長)

2016 Selection Committee: CHANG Chao-Tang (Taiwan), Keizo KITAJIMA, Eikoh HOSOE (Director of the Museum)

 北欧からアジア、日本まで、世界の若い写真の力が集結

11カ国の25人、158点を一堂に展示

35歳までの写真家を支援するため、清里フォトアートミュージアムは、毎年「ヤング・ポートフォリオ」(YP)を通して作品を公募し、購入・収蔵しています。本展では、2016年収蔵の作品を展示いたします。

YP16-チラシ-表_0119YP16-チラシ-裏_0110

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年度ヤング・ポートフォリオ(以下YP2016)の見どころ(*作家の年齢は応募時のものです)

●“ラトビア・エモーション”:アル・ラプコフスキー

アル・ラプコフスキー Al LAPKOVSKY(ラトビア、1981)I need more Lego(もっとレゴがほしい), 2016 

アル・ラプコフスキー Al LAPKOVSKY(ラトビア、1981) I need more Lego(もっとレゴがほしい), 2016

本リリース表紙アル・ラプコフスキー(35歳)のシリーズについて、北島選考委員は「独特の情緒があって魅力的。これを“ラトビア・エモーション”と私は呼びたい」と、高く評価。シュルレアリスム的な世界観を、自然に撮影したように見せる技術力と表現力には特筆すべきものがある。ラトビア出身で、ロンドン在住のラプコフスキーは、過去のヤング・ポートフォリオ(2007, 2008)でも2回収蔵。

 

 

 

 

 

 

 

 

●東欧の幻想:セルゲイ・レベディンスキー(ウクライナ)、ピョートル・ズビエルスキ(ポーランド)

セルゲイ・レベディンスキー Sergiy LEBEDYNSKYY, Untitled from the series "Timoschenko's escape", 2012(無題「ティモシェンコの脱獄」シリーズより), 2012

セルゲイ・レベディンスキー Sergiy LEBEDYNSKYY, Untitled,  from the series “Timoschenko’s escape”, 2012(無題「ティモシェンコの脱獄」シリーズより), 2012

セルゲイ・レベディンスキー(34歳)《ティモシェンコの脱獄》は、ロシアからの資源購入に関する権力濫用を問われて投獄されたウクライナのユリア・ティモシェンコ元首相がテーマ。作者は、このシリーズで、ティモシェンコが脱獄して夜の町を彷徨う“政治的幻想物語”を描いている。ソ連崩壊後の社会の様相を、批評性とユーモアに富んだイメージで表現した。レベディンスキーは、ソ連時代の貴重な印画紙を使用し、化学的な反応の面白さや偶然性が魅力で、 2枚と同じものを仕上げることが難しい、リスプリントという技法を駆使している。

 

 

ピョートル・ズビエルスキ Piotr ZBIERSKI, Untitled from "Love has to be reinvented" series (無題「愛は作り直さなければならない」シリーズより), 2012

ピョートル・ズビエルスキ Piotr ZBIERSKI, Untitled,  from “Love has to be reinvented” series (無題「愛は作り直さなければならない」シリーズより), 2012

ポーランドのピョートル・ズビエルスキ(29歳)は、シリーズ《白い象》、《石は土台で失われた》などを展示。ズビエルスキは、ポーランド人の感情、儀式、振る舞いなど、すべての伝統には古くからの異文化も影響していると考え、イタリアやインドを旅して撮影。東欧と異なる世界に身を置き、光溢れる国々で受け止めた印象を視覚化している。二人の作品は、本展のなかでも強烈に感覚に訴える、特異な個性を放っている。

 

 

 

 

 

 

●地元・山梨県北杜市出身の新進作家:高島空太、トキタシオン   

高島空太《無題》2015

高島空太  TAKASHIMA Kuta《無題》(Untitled), 2015

 

高島空太(28歳)は、2014年度に続き2度目の収蔵。高島は、複数の画像をデジタル融合させ、壮大な異空間を作りあげた。細江選考委員(館長)は「重厚感がある。20世紀の文明とクラシックな文化との融合。混沌の中に新しいものが立ち上がろうとしている写真」と高く評価。

 

 

 

トキタシオン《wrap》2015

トキタシオン TOKITA Shion《wrap》2015

イラストレーター、絵本作家でもあるトキタシオン(23歳)は、YP2016展示作家の中で最年少。見慣れた街の風景にカラフルな線や色を描き加えた、独自のポップな世界。「このおもしろがり方に嘘はないと思う。これからどんどんグルーブして欲しい」(北島選考委員)、「新しい表現をしていこうという意欲がわかる」(張選考委員)と、3人の選考委員がクリエイティブな姿勢を評価。果敢なチャレンジを恐れない二人は、今後の展開が大変楽しみな新進作家。

 

 ●台湾のシュルレアリスム

チェン・ヤンチェン CHEN Yan-Cheng 《離家#8》(Leave Home), 2014

チェン・ヤンチェン CHEN Yan-Cheng , 離家#8(Leave Home), 2014

リン・シュエンラン LIN Hsuan-Lang《台北再会》(Taipei Meet Again), 2015

リン・シュエンラン LIN Hsuan-Lang《台北再会》(Taipei Meet Again), 2015

 

 

 

 

 

 

 

 

YP2016には、台湾から多数の応募があり、4人の作家:チェン・ヤンチェン(28歳)、ジャン・ジェンハオ(31歳)、リン・シュエンラン(29歳)、リン・ウェンチャン(31歳)による作品を収蔵。

北島選考委員は、「ものすごく自由を感じる。むしろ日本の方が保守的」とコメント。台湾の典型的な日常を、際だった色彩や、大胆な構図によって、シュルレアリスティックに表現し、独自の世界を展開している作家が多く見られる。

 

 ●初の外国人選考委員:張 照堂氏 — YPは初めて海外から選考委員を迎えた

昨年5月の「YP公開レセプション+アーティスト・トーク」には、アジアの隣国、韓国、台湾をはじめ、ロシアやポーランドなど、これまでで最も多くの外国人作家が来館。YPがますます国際化するなか、初めて海外から選考委員を迎えた。

選考風景:左から張 照堂氏、細江館長、北島敬三氏

選考風景:左から張 照堂氏、細江館長、北島敬三氏

 

 

 

 

 

 

 

 

<張 照堂( CHANG Chao-Tang)・略歴> 

1943年生まれ。台湾の戦後世代を代表する写真家の一人。1950年代より、台湾固有の伝統や西欧のアバンギャルドなモダニズムなど、様々な影響を受け、既成の枠に当てはまらない独自の世界を生み出している。1970年代より海外での発表を重ね、台湾のアーティストとして最も名誉ある国家文芸賞(1999)、行政院文化賞(2011)を受賞。この両方を受賞したのは、張氏が初めてである。2013年台北市立美術館にて初の回顧展「Time: The Images of CHANG Chao-Tang(歳月:張照堂 影像展)」が開催された。日本においては2015年に「さがみはら写真アジア賞」を受賞した。

■同時展示

●選考委員の初期作品各5点(全15点)を、同時に展示いたします。

■2016年度ヤング・ポートフォリオ(第22回)データ 

選考委員:張 照堂、北島敬三、細江英公(館長)

作品募集期間:2016年4月15日~5月15日

応募者数:205人(世界26カ国より)

応募点数:5123点

購入者数:25人(国内12人・海外13人 / 11カ国)

日本/台湾/マレーシア/ラトビア/ウクライナ/フランス/チェコ/フィンランド/オランダ/ポーランド/ロシア

購入点数:158点(全作品を展示いたします)

 

YP2016収蔵作家(ABC順)(★は過去のヤング・ポートフォリオにおいても作品を収蔵した作家)

1■チェン・ヤンチェン(台湾、1988)CHEN Yan-Cheng (Taiwan, 1988)  

(全4点収蔵/Total of 4 works acquired.)

2■千賀健史(日本、1982)CHIGA Kenji (Japan, 1982)   

(全4点収蔵/Total of 4 works acquired.)

《The Land of Hope (希望の国)》2014

《The Land of Hope (希望の国)》2014

                                                 

 

 

 

 

 

 

 

3■チョン・コクユウ(マレーシア、1988) CHONG Kok Yew (Malaysia, 1988)

(全4点収蔵/Total of 4 works acquired.)

《菜市仔(Market)》2015

《菜市仔(Market)》2015

 

 

 

 

 

 

 

 

4■藤元敬二(日本、1983)FUJIMOTO Keiji (Japan, 1983) 

(全9点収蔵/Total of 9 works acquired.)

《Forget-me-not(わすれなぐさ)》2015

《Forget-me-not(わすれなぐさ)》2015

 

 

 

 

 

 

                                               

 

5 ■林 典子(日本、1983) HAYASHI Noriko (Japan, 1983)        

(全9点収蔵/Total of 9 works acquired.)

《ヤズディの祈り》2015

《ヤズディの祈り》2015

                                            

 

 

 

 

 

 

 

6■平野 聡(日本、1983)HIRANO Satoshi (Japan, 1983)  

(全6点収蔵/Total of 6 works acquired.)

《Halloween Tokyo》2015

《Halloween Tokyo》2015

                                                

 

 

 

 

 

 

 

7■岩本 悟(日本、1982) IWAMOTO Satoru (Japan, 1982)  

(全5点収蔵/Total of 5 works acquired.)

《退く》2015

《退く》2015

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8■ジャン・ジェンハオ(台湾、1985)JHAN Jhen-Hao (Taiwan, 1985)  

(全7点収蔵/Total of 7 works acquired.)

《A sense of place (場所の感覚)》2016

《A sense of place (場所の感覚)》2016

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9■北田祥喜(日本、1987) KITADA Yoshinobu (Japan, 1987)     

《内日本 (Uchinippon, Inner Japan)》2015

《内日本 (Uchinippon, Inner Japan)》2015

                               

 

 

 

 

 

 

 

10■アル・ラプコフスキー(ラトビア、1981) Al LAPKOVSKY (Latvia, 1981)  

(全6点収蔵/Total of 6 works acquired.)

11■セルゲイ・レベディンスキー(ウクライナ、1982)★ Sergiy LEBEDYNSKYY (Ukraine, 1982)

(全10点収蔵/Total of 10 works acquired.)

12■リン・シュエンラン(台湾、1987)LIN Hsuan-Lang (Taiwan, 1987)  

(全6点収蔵/Total of 6 works acquired.)

13■リン・ウェンチャン(台湾、1985)LIN Wen-Chiang (Taiwan, 1985)      

(全4点収蔵/Total of 4 works acquired.)

《人間裂縫 鬼樣時空(Cracks in the world, spaces of the specters)》2014

《人間裂縫 鬼樣時空(Cracks in the world, spaces of the specters)》2014

                                             

 

 

 

 

 

 

 

14■前田和也(日本、1983)MAETA Kazuya (Japan, 1983)    

(全12点収蔵/Total of 12 works acquired.)

《サンヨーサンヨ(sanyo-sanyo)》2015

《サンヨーサンヨ(sanyo-sanyo)》2015

                                                    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15■中 悠紀(日本、1991) NAKA Yuki (Japan, 1991)     

(全7点収蔵/Total of 7 works acquired.)

《paris》2015

《paris》2015

                                                 

 

 

 

 

 

 

 

 

16■ジェニファー・オヘリース(フランス、1981)Jennifer ORHELYS (France, 1981)

(全5点収蔵/Total of 5 works acquired.)

《The Sky, Clouds and Dreams.(空、雲、そして夢)》2015

《The Sky, Clouds and Dreams.(空、雲、そして夢)》2015

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

17■齋藤大輔(日本、1982)SAITO Daisuke (Japan, 1982)    

(全7点収蔵/Total of 7 works acquired.)

《石巻市定点撮影 2011/2015 No.3 高台から南浜町4丁目方面を望む(南方向)。 津波により甚大な被害を受けた門脇町、南浜町。海岸の防波堤を越えて約7mの津波が一帯に押し寄せた。ほとんどの住宅や建物は水没し、津波に押し流された自動車から火災が発生し、一昼夜燃え続けた。現在では被災した建物の撤去が進み、一部の区域では区画整理のための造成が始められている。(Ishinomaki City Then and now: Four Years after the Tohoku Earthquake, #3 Overlooking Minamihamacho 4 chome from the hilltop. (Viewing south) Kadonowakicho and Minamihamacho were seriously destroyed by Tsunami. The two towns were struck by 7 meter high Tsunami against which the breakwater along the shore was helpless. Most of the houses and buildings in the town sunk under the water, while automobiles pushed away by Tsunami caused a fire. It kept burning though day and night. By now, rubbles have been removed and some parts of the town are under rezoning.)》2011/2015

《石巻市定点撮影 2011/2015 No.3
高台から南浜町4丁目方面を望む(南方向)。
津波により甚大な被害を受けた門脇町、南浜町。海岸の防波堤を越えて約7mの津波が一帯に押し寄せた。ほとんどの住宅や建物は水没し、津波に押し流された自動車から火災が発生し、一昼夜燃え続けた。現在では被災した建物の撤去が進み、一部の区域では区画整理のための造成が始められている。(Ishinomaki City Then and now: Four Years after the Tohoku Earthquake, #3
Overlooking Minamihamacho 4 chome from the hilltop. (Viewing south)
Kadonowakicho and Minamihamacho were seriously destroyed by Tsunami. The two towns were struck by 7 meter high Tsunami against which the breakwater along the shore was helpless. Most of the houses and buildings in the town sunk under the water, while automobiles pushed away by Tsunami caused a fire. It kept burning though day and night. By now, rubbles have been removed and some parts of the town are under rezoning.)》2011/2015

                                                   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

齋藤2

 

 

 

 

 

 

 

 

18■ミハエラ・スプルナー(チェコ、1981) Michaela SPURNA (Czech Republic, 1981)

(全6点収蔵/Total of 6 works acquired.)

《Family (Granny 7/10)(家族(おばあちゃん 7/10))》2015

《Family (Granny 7/10)(家族(おばあちゃん 7/10))》2015

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

19■イーダ・ターヴィツァイネン(フィンランド、1987)Ida TAAVITSAINEN (Finland, 1987)

(全3点収蔵/Total of 3 works acquired.)

《Lisbet IV(リスベット IV)》2013

《Lisbet IV(リスベット IV)》2013

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20■高島空太(日本、1988) TAKASHIMA Kuta (Japan, 1988)        

(全4点収蔵/Total of 4 works acquired.)

21■トキタシオン(日本、1993)TOKITA Shion (Japan, 1993)      

(全11点収蔵/Total of 11 works acquired.)

 22■内倉真一郎(日本、1981)★ UCHIKURA Shinichiro (Japan, 1981)

(全6点収蔵/Total of 6 works acquired.)

《犬の戦士団(Dog Soldiers)》2016

《犬の戦士団(Dog Soldiers)》2016

                                        

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

23■ハンネ・ファン・デル・ワウデ(オランダ、1982) Hanne van der WOUDE (The Netherlands, 1982)

(全4点収蔵/Total of 4 works acquired.)

《Ben at the seaside(海辺のベン)》2011

《Ben at the seaside(海辺のベン)》2011

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

24■ピョートル・ズビエルスキ(ポーランド、1987)★ Piotr ZBIERSKI (Poland, 1987)

(全10点収蔵/Total of 10 works acquired.)

25■アリョーナ・ランダーロワ(ロシア、1988)★ Alena ZHANDAROVA (Russia, 1988)      

(全4点収蔵/Total of 4 works acquired.)

《Self-portrait on the cupboard(食器棚の上のセルフポートレイト)》2014

《Self-portrait on the cupboard(食器棚の上のセルフポートレイト)》2014

 

 

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

 

当館がYPに求めるもの・・・YP2016選考委員・細江英公(館長)

「美術館の立場としての理想は『こんなのは見た事がない』という作品に出会うこと。なかなか難しいことは事実ですが、常にそういうものを求めています。一番欲しいのは“新しい命”と言いますか、今まで見たこともない、名前も聞いたことがない、でも面白い、大きなエネルギーを感じる作品。当館では、実験精神、何かをやろうとする若々しさ、そういうものを評価しながら作品を収集して行きたいと思っています」

YP世代(35歳まで)の作品が持つ魅力・・・ YP2016選考委員・北島敬三

「私は、綺麗に磨き上げられた宝石でいるよりも、永遠に“原石”でいたいと思っています。完成度の高いものよりも、原石のようなもの、つまり可能性が見たい。自分自身も常にそういう存在でいたいからなのですね。作家は常にその方が良いのです」

YP時代(35歳まで)にもっとも重要なこと・・・ YP2016選考委員・張 照堂

「自分の例で言うと、若い時期に、自分の思ったように、ひたすらストレートに突き進むことは非常に大事だし、貴重な経験です。誰がなんと言おうと一生懸命撮る。他人の評価を気にしない。若い時代はGoing my way!」

清里フォトアートミュージアム(K・MoPA)は、1995年に開館した写真の美術館です。当館の活動の中で、最も重点を置いているのがヤング・ポートフォリオ(YP)です。毎年35歳以下を対象に公募を行い、選考ののち、優れた作品を当館のパーマネント・コレクションとして購入することによって世界の若手作家を支援する活動です。通常、コンテストの入賞は1度限りですが、YPは、表現意欲の高い作品を35歳まで何度も公募し、成長を見守ります。作家の世界観や芸術性を表現するポートフォリオ(作品集)となるように、 一枚だけでなく複数の作品を収蔵することが特徴です。YPは、若者の才能の真価を世に問い、後世に伝える、世界で唯一の活動です。

YPデータベース公開中

収蔵作品画像のほか、作家略歴、アーティスト・ステートメントを掲載しています。作家名、収蔵年、国籍などで検索することができます。過去20年にわたる世界の若手写真家の作品を、様々な調査・研究の対象としてもご利用いただければ幸いです。

http://kmopa-yp.com/Opac/search.htm?s=xlHniRviA-yMGxumjv7tkpfmhzo 

 

■ ■ ■ ■ ■ ■会期中のイベント■ ■ ■ ■ ■ ■

YP2016公開レセプション &  アーティスト・トーク

5月27日(土)  午後2時~4時

講評:張 照堂、北島敬三、細江英公(館長)

入館料のみ / 定員なし / 要予約 / どなたでもご参加いただけます

会場:清里フォトアートミュージアム・エントランスホール

昨年の公開レセプションの模様

昨年の公開レセプションの模様

YP2015収蔵作品《ヤズディ》について語る林典子氏

YP2015収蔵作品《ヤズディ》について語る林典子氏

当日出席する作家に作品永久保存証書を授与した後、作家自身によるトークと、3人の選考委員による講評を行います。若手写真家にとっては、第一線で活躍する選考委員から直接講評を受けられる貴重な機会となります。

 

 

 

 

K・MoPAで星をみる会

星の美しい清里ならではの観望会。毎年春&秋に開催しています。テレビ・ラジオでお馴染み、国立天文台の縣秀彦先生を講師にお迎えし、天体の不思議を、初めての方にもわかりやすく解説いただきます。雨天・曇天でも映像&レクチャーをお楽しみいただけます。

日時:4月15日(土)  午後6時30分~8時

●参加料:1000円 / 要予約 / 定員15名 / 友の会・会員は無料

●講師:縣 秀彦(あがた ひでひこ)

●会場:清里フォトアートミュージアム・エントランスホール

自然科学研究機構国立天文台普及室長、天文情報センター室長 准教授、NHK「ラジオ深夜便」第二週日曜日レギュラー

縣 秀彦氏

縣 秀彦氏

昨年春の「K・MoPAで星をみる会」

昨年春の「K・MoPAで星をみる会」

                                      

大原治雄「ブラジルの光、家族の風景」展 掲載紙

いよいよ10月22日から、大原治雄「ブラジルの光、家族の風景」展開催いたします。

本展は、大原治雄の出身地・高知県、大原がブラジルに出航した兵庫県を巡回し当館が最終地となります。

下記は、写真評論家・竹内万里子氏の許可を得て転載します。

2016725日(月)付 四国新聞ほかに掲載 /共同通信社配信

%e5%9b%9b%e5%9b%bd%e6%96%b0%e8%81%9e

ShutDown