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ギャラリー・トーク「ヤング・ポートフォリオとは ~世界の若手写真家の “いま”~」を終えて

 

 
 
3/21(祝・月)13:00~14:00、当館で開催中の2021年度ヤング・ポートフォリオ(YP)展に合わせ、写真家で当館の副館長でヤング・ポートフォリオ選考委員の瀬戸正人によるギャラリー・トーク「ヤング・ポートフォリオとは ~世界の若手写真家の “いま”~」を開催いたしました。
 
YPは、清里フォトアートミュージアムが世界の35歳までの青年の作品を公募・購入・展示をする文化活動です。
今回の展示は世界27ヶ国(278人)、7,285点の応募作品の中から昨年厳選された106点(21人)を展示しています。
集まった方たちに作品のみどころや、世界の若手写真家の最前線、写真についての魅力を瀬戸が熱く語りました。その一部をご紹介します。
 
 
トークの中で、瀬戸は展示作品を見る前に2つのアドバイスをしました。
 
 

 
 
瀬戸「一つは、作家紹介の説明書き(キャプション)を必ず読むこと。作家がどんな人なのか、どのような想いで作品を撮ったのかを知ることで、写真の面白みが増すのです。
 
もう一つは、写真を見る時はその写真を撮った人の眼差しを感じ取ってほしい。
写真は残念ながら、皆が見えるものを写すことしかできません。見えるものを通して見えない世界を感じてもらう。そこに写真の面白さがあるのですね。」

 
写真には記録という面はもちろん、芸術(アート)であるという面があります。
瀬戸は尊敬するアメリカの学者、シャレド・ダイヤモンド博士の「アートとは何か?」という定義を引用しました。
 
 

 
 
瀬戸「ダイヤモンド博士は『写真』は『アート』であると言いました。
ところで皆さん、『アート』の3つの定義は何だと思いますか?
 
その答えは、
① 美しくなければならない
② (自然や動物ではなく)人間が造りあげたものであること
③ 役にたってはいけない(道具のように役にたつ機能をもたないこと)
そこに情熱を傾けるのがアーティストなんですね。
 
この3つの定義を思い浮かべながら清里フォトアートミュージアムに展示されている作品を見ると、今までとは違った視点で楽しめると思います。
五感をフルに使って、写真から『見えるもの』『見えないこと』を感じ取り、写真文化を楽しんでいただきたいと思います。」

 
 

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