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自由な発想、自由な表現!
2024年度 第一回フォトコラージュ・ワークショップを開催しました

 
2024年5月12日(日)13:00~15:00、高校生以下を対象としたフォトコラージュ・ワークショップ(以下、WS)を行いました。講師にYP卒業作家の高島空太氏を迎え、北杜市の「水の山こども情報局」とも初のコラボレーション。アートに興味のある小学2年生から高校2年生までの12人が地元山梨県から参加くださり、輝くような個性を伸び伸びと表現しました。
 
 
当日の様子は、こちらの動画をご覧ください。
https://youtu.be/sEjnfxOOnyU

動画のサムネイル画像。正方形画像の上半分はワークショップの最後、記念の集合写真を撮影した時の様子。子どもたちがおのおのの作品を手に写る中、中心には講師の高島空太氏がカメラを片手にピースサイン。下半分は紫色の塗りつぶしの上に、中心に白い文字で「コラージュワークショップ」そこから黄色いフラッグが生えて「with 高島空太」と書いてあるロゴデザイン。その左側、画像のフチに沿って英語で「collage workshop」と小さな白い文字があり、右下にはYoutubeのロゴマーク(赤い角丸四角の中心に白い三角マーク)がある


 
 

制作時間中に撮影された写真。色紙やチラシ、その他様々なコラージュ素材が集められ、子どもたちはそれらを真剣に吟味した。

 

制作時間中に撮影された写真。小学生の男の子が、イラストボードに被さるように作品に集中している様子。

 

制作時間中に撮影された写真。ペンや絵の具、モール、ラメフレークなどさまざまな素材を盛り込んだ作品を計画しているようだ。時々、講師やスタッフの大人に作品について声をかけられたり、参加者同士でも会話を弾ませながら、和やかな雰囲気で時間が過ぎていった。

 

制作時間中に撮影された写真。講師の高島空太氏。制作途中で悩んでしまった様子の参加者も、素材を触りながら言葉を交わす中で作品のヒントを得たようだ。

講師はYP卒業作家の高島空太(左)

 

制作時間中に撮影された写真。本ワークショップには小学生から高校生までの幅広い年代の参加者が集まり、思い思いの作品制作を楽しんだ。

 

速報/2024年度ヤング・ポートフォリオ(YP)、最終選考会を終了
Immediate Announcement / YP2024 Results

 

YP選考会の様子。エントランス全体を使用して行われた。長机を5列配置し作家ごとに作品を並べ、それを選考委員らが評価して回る光景を、2階から見下ろした構図の写真。

 
 
 
去る6/4-6の3日間に渡り、YP選考会を行い、2024年度購入作品を決定しました。購入者には、6月末日までにメールで結果をご連絡しますので、しばらくお待ちください。
また、6月下旬には弊館HP上でも購入者を発表する予定です。
 
今回、惜しくも購入を逃されたみなさまには、プリントを返送する際にのみ、結果を同封します。メールでの通知はございませんが、個別のお問い合わせはご遠慮ください。
 
尚、一次選考に参加くださったレスリー・キー氏は、急病のため止むを得ず最終選考会を欠席されました。スタッフ一同、ご回復を心よりお祈り申し上げております。
 
清里フォトアートミュージアム
ヤング・ポートフォリオ事務局
 
 
 

選考委員のうち最終選考会に参加した3人の写真。左から、百瀬俊哉、今 道子、瀬戸正人(副館長)。応募作品を手に取り意見を交わしあう様子。

写真左から、百瀬俊哉、今 道子、瀬戸正人(副館長)

 
 
 
Final selection committee for YP2024 to determine the works to be purchased took place for 3 days from June 4th to 6th. Those whose work is qualified for purchase will receive a notification email by the end of June and we appreciate your patience. Results will also be announced on the museum’s website at the same time.
 
For those whose work is unfortunately not purchased this year, results will be enclosed only in the returning prints and there will be no email notification. Please refrain from making individual inquiries.
 
One member of this year’s selecting committee, Mr. Leslie Kee, who had participated in the premium screening, was not able to attend the final screening due to sudden illness. We all hope for his speedy recovery.
 
Young Portfolio Section
Kiyosato Museum of Photographic Arts

「みさおとふくまる」のエピソード満載! 伊原美代子トークを終えて

 
2024年5/4(土)13:00~13:40、写真家でYPOBでもある伊原美代子さんが、実の祖母とオッドアイの飼いねこをハートフルにとらえ、写真集でも人気の高い「みさおとふくまる」。YPでコレクションした22点の展覧会に併せ、伊原さんをお迎えしてギャラリー・トークを行いました。朝早く遠方から駆け付けたファンもいらっしゃり、展示作品を鑑賞しながら、楽しいエピソードを語っていただきました。
 
 

トーク・イベント中の伊原美代子さん(向かって右側。左側は当館職員)展示期間中のパトリにて開催。自身の作品を背に、撮影中のエピソードなどを語られた

右:伊原美代子さん

 
 
伊原「最初は祖母(みさおさん)一人だけの撮影で、ふくまるが画面に入ってこないようにちょっとどいてよって、つまみだしていたんです(笑)」。
いわゆる記念写真風に、ついポーズをとったりしてかまえてしまうみさおさんが〝自然な″撮影に慣れてくれるまで説得すること、なんと一年半。思いのほか、時間がかかっていたのですね。でも、途中でねこと人間のツーショットがフォトジェニックだと気付き、「みさおとふくまる」の撮影がはじまりました。
 
 

伊原美代子《みさおとふくまる》2011 ⒸMiyoko Ihara 田んぼの間を三輪自転車で走っていくみさおさんを少し離れたところから撮影した写真。ふくまるはリアかごの中でお座り、カメラの方を真っすぐ見つめている。

伊原美代子《みさおとふくまる》2011 ⒸMiyoko Ihara

 
 
カメラ目線の多いようにみえる「ふくまる」ですが、撮られていることを、どう感じていたのでしょう。
伊原「黒い物体をいつも自分に向けてくるな、それで何かしているな、とは感じていたようです。」
青々とした田んぼのあぜ道を、自転車のカゴにふくまるを乗せて走るみさおさんを望遠レンズでとらえたシーン。
伊原「ふくまるは、遠くから、あ、また黒いのを向けているな、と意識してこっちをみていますが、耳の角度で、またかよ、と、ちょっと嫌がっていることがわかるんですよ」
伊原さんの鋭い観察眼がかいまみえた言葉でした。
 
 

伊原さん

 
 
いつもはおとなしい「ふくまる」でしたが、猛ダッシュで助走しては高い棒のてっぺんによじのぼることがよくありました。そのシーンをとらえたモノクロの展示作品を見ながら
伊原「でもいつも自力で降りられず、私が救出していたんですよ。なんで毎回同じことするのかなって(笑)。かなり晩年になるまで、やってました」
 
 

トークの様子を後列から撮影した写真。アウトドア風のチェアに座っていただいた、参加者たちの後ろ姿が写っている。展示された作品を見ながらそのエピソードが聞けるなど、距離の近いイベントになった

 
 
伊原さん自身が一番好きな作品は秋の日差しがふりそそぐ紅葉の中の一人と一匹。うつろう四季をとらえるのも実はむずかしかったけれど、この一枚には達成感があったといいます。
 
 

伊原美代子《みさおとふくまる》2012 ⒸMiyoko Ihara 伊原さんが最も好きな作品で、秋の日差しがふりそそぐ紅葉の中の一人と一匹。干し草の山のようなところに腰掛けたふたりの背後から温かなオレンジの日差しがふりそそぐ。みさおさんはふくまるの顔を見つめている

伊原美代子《みさおとふくまる》2012 ⒸMiyoko Ihara

 
 
季節の行事やパーティーがもともと大好きだったみさおさん。ご主人を亡くされたあとも、クリスマスや米寿をちゃんとお祝いして、孫の伊原さんとふくまるとの撮影も存分に楽しんでおられたとのこと。米寿の写真のケーキは伊原さんの手作りでした。
 
 

伊原美代子《みさおとふくまる》2012 ⒸMiyoko Ihara 中心にはふくまるの顔の形をしたケーキ。伊原さんが手作りしたもので、みさおさんの米寿をお祝いするもの。「88」の形をしたキャンドル、一字ずつ星の中に書かれた「米」「寿」の文字。ふくまると同じ、右目がイエロー・左目がブルーのオッドアイ。向かって左側には頭巾とちゃんちゃんこを着て笑顔のみさおさん。右側には座卓に両前足をついて身を乗り出すふくまる。首元にはゴールドの蝶ネクタイ

伊原美代子《みさおとふくまる》2012 ⒸMiyoko Ihara

 
 
伊原「年月を重ねるうちに、ああ、このままずっとこの時が続くわけではないんだな、と気づいて、それからは、この一瞬、一日を大切にしようという思いを深めながらの撮影でした。」
写真集の出版とともに、いつしか海外からもSNSで多くのコメントが寄せられるように。ネットで翻訳しながら、ひたすら返信した日々の中、これほど多くの人とコミュニケーションができる写真の力にも驚いたそうです。
 
 

写真集の見返しにサインを書く伊原さん

 
 
今回は初めてKMoPAにご来館くださった方々も多く、持参された写真集にサインをもとめられる方もおらました。伊原さん、そしてご参加くださったみなさま、本当にありがとうございました!本展覧会は、5/26(日)まで開催中です。
 
 

伊原美代子写真展「みさおとふくまる」
会場:清里フォトアートミュージアム内「パトリ」(入場無料)
会期:4/20(土)~5/26(日)10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:火曜日

 

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