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5月8日 第ニ回高校生写真ワークショップ開催のお知らせ

 
5月8日(日)、写真家・瀬戸正人が、高校生の作品にアドバイスをします!

写真の未来を担う高校生に向けて、第2回ワークショップ(WS)を開催します。現役の写真家で後進の育成に尽力する瀬戸正人のユニークで刺激的な講評が、第1回WSに参加した高校生に大好評! ご予約をお待ちしております。
 

 

■■■高校生写真ワークショップ(全3回)■■■

  • 第2回 2022年5月8日(日)13:00~15:00

 講師: 瀬戸正人(写真家 / 当館副館長)

 会場: 清里フォトアートミュージアム

・参加費・入館ともに無料

・対象:高校1年生から3年生まで

・実施内容:各自USBに50枚~300枚の写真作品を保存し、当日ご持参ください。講評を行います。

・ご予約方法:1.お名前 2.高校名 3.ご連絡先を下記までメールください
 宛先:info@kmopa.com
 清里フォトアートミュージアム 「高校生写真ワークショップ」係

・定員:先着30名

  • 第3回の開催予定は随時発表いたします。

 

 

【主催・会場】清里フォトアートミュージアム
山梨県北杜市高根町清里3545-1222 
TEL:0551-48-5599 Mail:info@kmopa.com 公式HP:www.kmopa.com

交通のご案内
車:中央自動車道須玉I.C.または長坂I.C.より車で約20分
JR:中央本線小淵沢駅にて小海線乗り換え 清里駅下車、車で約10分
 
 

瀬戸正人(タイ/日本、1953-) 写真家、清里フォトアートミュージアム副館長

タイに生まれ、父の故郷福島県に移り住む。写真家として活動しながら、自らの発表の場として東京にギャラリー「Place M」を開設、後進の育成のためワークショップを多数行う。おもな受賞歴に日本写真協会新人賞、第21回木村伊兵衛写真賞、第37回写真の町東川賞国内作家賞。当館の公募「ヤング・ポートフォリオ」選考委員長。

清里フォトアートミュージアム(K・MoPA/ケイモパ、山梨県北杜市)は、ヤング・ポートフォリオ(YP)と題し、世界の35歳までの青年の作品を公募・購入・展示する文化活動を行っています。

ギャラリー・トーク「ヤング・ポートフォリオとは ~世界の若手写真家の “いま”~」を終えて

 

 
 
3/21(祝・月)13:00~14:00、当館で開催中の2021年度ヤング・ポートフォリオ(YP)展に合わせ、写真家で当館の副館長でヤング・ポートフォリオ選考委員の瀬戸正人によるギャラリー・トーク「ヤング・ポートフォリオとは ~世界の若手写真家の “いま”~」を開催いたしました。
 
YPは、清里フォトアートミュージアムが世界の35歳までの青年の作品を公募・購入・展示をする文化活動です。
今回の展示は世界27ヶ国(278人)、7,285点の応募作品の中から昨年厳選された106点(21人)を展示しています。
集まった方たちに作品のみどころや、世界の若手写真家の最前線、写真についての魅力を瀬戸が熱く語りました。その一部をご紹介します。
 
 
トークの中で、瀬戸は展示作品を見る前に2つのアドバイスをしました。
 
 

 
 
瀬戸「一つは、作家紹介の説明書き(キャプション)を必ず読むこと。作家がどんな人なのか、どのような想いで作品を撮ったのかを知ることで、写真の面白みが増すのです。
 
もう一つは、写真を見る時はその写真を撮った人の眼差しを感じ取ってほしい。
写真は残念ながら、皆が見えるものを写すことしかできません。見えるものを通して見えない世界を感じてもらう。そこに写真の面白さがあるのですね。」

 
写真には記録という面はもちろん、芸術(アート)であるという面があります。
瀬戸は尊敬するアメリカの学者、シャレド・ダイヤモンド博士の「アートとは何か?」という定義を引用しました。
 
 

 
 
瀬戸「ダイヤモンド博士は『写真』は『アート』であると言いました。
ところで皆さん、『アート』の3つの定義は何だと思いますか?
 
その答えは、
① 美しくなければならない
② (自然や動物ではなく)人間が造りあげたものであること
③ 役にたってはいけない(道具のように役にたつ機能をもたないこと)
そこに情熱を傾けるのがアーティストなんですね。
 
この3つの定義を思い浮かべながら清里フォトアートミュージアムに展示されている作品を見ると、今までとは違った視点で楽しめると思います。
五感をフルに使って、写真から『見えるもの』『見えないこと』を感じ取り、写真文化を楽しんでいただきたいと思います。」

 
 

当館初の「高校生写真ワークショップ」を終えて

 
2022年3/20(日)13:00~15:00、清里フォトアートミュージアム(K・MoPA=ケイ・モパ)副館長での写真家の瀬戸正人(せと まさと)による高校生向けワークショップを開催しました。
参加者はカメラを持って日常や旅先のシーンを撮っている生徒たちです。
自身がふだん撮影してきた50枚の写真データをお持ちいただきプロジェクターに投影、瀬戸は講評を行いながら「これ、いいよね」と写真をピックアップしていきました。
 
 

 
 
まず瀬戸は、写真とカメラの歴史から話し始めました。
今はデジタルカメラが主流の時代ですが、ひと昔前はフィルムの時代だったのです。
どうして写真が写るのだろう?その仕組みと現在に至るまでを、生徒たちにわかりやすく説明しました。
 
 
瀬戸 「今は撮ってすぐに確認ができるけど、フィルムは現像するまでちゃんと写っているかわからない。いつもドキドキしていたよ。」
 
 
歴史を知ることで、現在の物事の成り立ちを知ることができると、コミカルな口調で瀬戸は高校生たちに伝えました。
そして、参加者の写真を1枚1枚丁寧に見ながらセレクトし、構図、撮り方、ものの見方などにユニークなアドバイスをしていきます。
 
写真大国の日本。人物、風景、物、様々な写真がある中、そこには重大な問題があるといいます。
それは “型にはまった写真” が多いということ。
型にはまる、ということは「こうして撮ったほうがいい」と教えこまれて、当たり前のように撮ってしまうということなのだと瀬戸は言います。
 
 

 
 
瀬戸 「写真は型にはまってはいけない。型にはまってしまったら、みんな同じ写真になってしまうからね。もっと自由であるべき。ブレていたっていいじゃない。大事なのは、自分がその瞬間に何を見たのか。どう感じたのか、ということ。それを誰かに感じてもらえる写真には価値がある。でも誰にもわからなくたって、いいんですよ!ヤング・ポートフォリオ展には型にはまっていない、世界の若者の作品がある。じっくり見て勉強して、感性を磨いてほしいです。」
 
 
写真を見て「これいいね!面白いね!!」と、感想やアドバイスをうけた高校生(北杜高校)。
「自分が良いと思っていた写真が無意識に型にはまってしまっていたことに気づかされました」という高校生(北杜高校)。
「良い写真を選んでもらって、すこし自信がつきました」という高校生(東京高等工業専門学校)。
短時間の間に多くの学びがあった様子でした。
 
最後に瀬戸は、参加者にこうした想いをぶつけました。
 
 
瀬戸 「大げさかもしれないけれど、自分の写真に哲学を持ってほしいんです。哲学とは自分にとっての神様、御柱(おんばしら)のようなもの。御柱のような芯・軸を持って撮ってほしい。単に綺麗だね。よく撮れたね。で終わらせてはいけない。
 
写真を撮るということは自分の人生を撮っているとも言えるんです。生きるということは自分の御柱を毎日どうやって抱えて生きていこうか?ということだから、写真を撮ったら『今、自分はどう生きているんだろう?』という気持ちで見直してみてください。ほかの芸術だって音楽だって、何でもそう。写真を深めていくと他の芸術のこともわかるようになってくるんですよ。そういう意識をもって日々を過ごせば、自分自身のやりたいことがきっと見つかります」

 
 

 
 
K・MoPAはこのワークショップを今後も行い、高校生のサポートをし、K・MoPAのエントランスなどにも展示していく予定です。
型にはまらない写真、そして未来を担う高校生の今後の成長が楽しみです。
 
次回の高校生写真ワークショップは、5/8(日)13:00~に決定いたしました。
高校生のみなさんのご予約をお待ちしております。

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